さちかぜ
[さちかぜ]
■さちかぜの特徴
・さちかぜの果長はおおよそ27cm前後です。
・明るい緑色をした、四葉(すよう)系の品種です。
・ヘタ付近以外は鋭い白イボが多く、縦にしわが入る品種です。
・さちかぜの果実は形がよくそろう品種です。
・果肉は緻密で、シャキッと歯触りがよく、日もちが良いので漬物用にも最適。
・草勢は旺盛で、側枝の発生もよい品種です。
*販売業者名:タキイ
■さちかぜの栽培のコツ
・さちかぜの初期生育を安定させるために、本葉3枚程度の若苗を植え付けしましょう。
・苗の仕立て方は親づると子づる2本の合計3本仕立てにして、
ほかの枝は1~2枚葉を出してから摘芯します。
・生育のなかばからは葉が茂り過ぎないように、枝や葉を整理しましょう。
・さちかぜの追肥は収穫が始まるごろからスタートします。
それ以降の追肥は遅れないよう定期的に行いましょう。
・高温で乾燥していると実の色が薄くなります。
水やりは苗の状況をよく観察して行うのが良いです。
■さちかぜの適作型
・冷涼地・中間適作型
さちかぜの播種時期は4月上旬~6月末、
定植は5月中旬~7月下旬、
収穫期は6月末~8月下旬にスタートし、10月末くらいまで収穫できます。
・暖地適作型
播種時期は3月下旬~7月中旬、
定植は4月末~8月上旬、
収穫期は6月上旬~9月中旬に始め、8月中旬~11月下旬まで収穫していきます。
漬物に最高です!
■さちかぜのお勧めの食べ方
・新鮮なうちは白いぼが鋭く、念入りにいぼを洗い流してから料理をする。
・さちかぜはサラダよりも、浅漬け、お漬物に向いている。
・水分がほかのキュウリより少なく浅漬けは、漬け材料は少なめでOK。
・水分が少なくシャキシャキした食感なのでビーフンなどの炒め物にも。
フリーダム
[フリーダム]
■フリーダムの特徴
・フリーダムは、果形はまっすぐな、イボなしのきゅうりです。
・果皮はテリがよく、実はしゃきしゃきと歯切れがよく、甘みがよい品種です。
・うどんこ病やべと病にも強い品種です。
*販売業者名:サカタ
■フリーダムの栽培のコツ
・親づるは支柱に誘引しましょう。170cmくらいになったら、芯止めしましょう。
・親づるの5~6節以上先で出た子づるや孫づるは、本葉を数枚残し、摘芯しましょう。
・フリーダムは、側枝発生が盛んです。過繁茂になる前に早めに整枝しましょう。
過繁茂対策として、葉の摘み取りも有効です。
■土づくり
・フリーダムの植えつけの2週間くらい前までに、
畑1㎡当たりに苦土石灰を約150gくらいすきこみましょう。
・苦土石灰をまいてから7日くらい間をあけ、1㎡当たり完熟堆肥は3kgくらい、
有機配合肥料は100gくらい、畑にすきこみましょう。
・畝を作り植えつける際は、畝幅を100cm前後にし、合掌タイプに支柱を作ります。
条間は60cm前後で2条植えにしましょう。株間は50~60cmにするとよいでしょう。
・大きめのプランターに植える場合は、株間を40cm前後とりましょう。
・フリーダムなどキュウリの根は浅く広がる傾向にあります。
元肥は浅層になるべく均一になるよう混ぜましょう。
夏野菜には楽しみがいっぱい♪
■種まき・植え付け
・フリーダムの種は、ポリ鉢に播種し、苗を作る場合:3号(9cm)のポリ鉢を用意します。
1つのポリ鉢あたり種を2、3粒ずつ撒きます。
本葉の2枚目の目が出るころに間引きします。
・苗床に播種し、苗を作る場合:苗床にスジまきします。本葉の2枚めが大きくなるまでに3号(9cm)のポリ鉢に植え替えをしましょう。
・ポリ鉢に播種する場合も、苗床に播種する場合も、
本葉が3~4枚になるころまでに苗に仕上げ、定植しましょう。
・定植前の水やりは午前中に行いましょう。水やりの量ですが、
夕方にはポリ鉢の表面が乾くくらいの量がよいでしょう。
・定植する数日前から、苗の順化を行いましょう。
■病害虫の対策
・フリーダムなどキュウリは、べと病、つる枯病などは、湿度が高いと発生しやすい病害です。
畑や苗床の排水性をよくしましょう。
・あまり日に当たらない葉や根に近い弦を摘んで、
風通しや日照をよくして、病害の予防に努めましょう。
・アブラムシは茎や果実などで汁を吸って作物の成長を妨げる以外にも、
ウイルス病を媒介することもあります。アブラムシの早期発見と防除をしましょう。
・アブラムシは光の反射を嫌う習性があります。
アブラムシを見つけたら、シルバーマルチやアルミホイルなどを畑に敷くと、
防除やウイルス病蔓延予防の効果が期待できます。
キュウリの味わいを活かした食べ方で
■収穫・管理・追肥
・フリーダムは、果実は約17cmの長さになったら収穫の目安です。
17㎝の長さの物差しを作っっておき、収穫の時、利用すると便利。
・収穫が多い時期は、朝と夕方の2回、収穫できます。
・収穫し忘れると実が肥大します。
大きくなりすぎた実は、株に負担をかけ、結果的に収穫量が減ります。
早めに収穫し、とり残しのないよう収穫しましょう。
・とくに株が弱ったときは、若採りで株のリフレッシュをはかることをおすすめします。
・フリーダムは、1苗当たり5~6本収穫をし終えたら、肥料を施します。
■フリーダムの適作型
・寒地栽培、寒冷地栽培
フリーダムの播種時期は4月中旬~6月末、
定植は5月下旬~8月中旬、
収穫期は6月中旬にスタートし、9月末くらいまで収穫できます。
・温暖地栽培
播種時期は3月末~7月末、
定植は5月初旬~8月中旬、
収穫期は6月初めにスタートし、10月中旬くらいまで収穫できます。
・暖地栽培
播種時期は3月上旬~7月末、
定植は4月下旬~8月末、
収穫期は6月初めにスタートし、10月末くらいまで収穫できます。
■フリーダムのお勧めの食べ方
・フリーダムは、キュウリ独特の青臭さ、エグミがなく、甘いです。
キュウリの良い香りがするので、生のままのサラダや浅漬けに美味です。
・若取りした果実はモロ味噌で食べると絶品でおすすめです。
シャキット
[シャキット]
■シャキットの特徴
・シャキットの果実は21cm前後の四葉系の品種です。
・四葉系の食感の歯切れと肉質のよさに、
みずみずしさを加えた夏秋栽培向けの品種です。
・シャキットは、うどんこ病・べと病・ウイルス病に特に強い品種なので、
農薬の使用を少なく済ませることができる品種です。
・果実の表面は無数の白イボとしわがあります。
・葉はやや大きくて初期から草勢が強い品種です。
・側枝・孫枝とも極めて太く発生がよい品種です。
*販売業者名:タキイ
■シャキットの栽培のコツ
・シャキットは、初期から草勢が強い品種なので、元肥はやや少なめでかまいません。
・草勢を見つつ、追肥の回数や施用量を調節してください。
・3.3m2(1坪)当たり4株を目安に定植してください。
・トンネル栽培や夏秋露地栽培に向いていますが、極端な早まきは避けます。
・アブラムシや褐斑病の発生を防ぐため、
生育初期から銀マットを敷くなど、予防しましょう。
・発芽適温は25~30度です。
・生育適温は、昼間は22~28度、夜間は17~18度です。
・シャキットの発芽日数は、播種後3~5日です。
発芽が楽しみです
■施肥量の目安
◎3.3m2(1坪)当たり
・元肥の窒素は50~66g
・元肥のリン酸は66~80g
・元肥のカリは33~50 g
施肥しましょう。1回の追肥は10g程度の窒素成分量です。
◎1株当たりに換算すると
・元肥の窒素は12~16g
・元肥リン酸16~20g
・元肥カリ8~12 g
施肥することになります。1回の追肥は3g程度の窒素成分量になります。
なお、窒素が15%含まれる肥料を1株当たり(成分量12g)をまく場合80gです。
肥料の重さの計算式は、12÷0.15=80gとなります。
■シャキットの適作型
・トンネル栽培型
シャキットの播種時期は3月上旬~4月上旬、
定植は4月中旬~5月中旬にトンネル栽培ののち、
収穫期は5月中旬~6月上旬にスタートし、
7月末~8月中旬くらいまで収穫できます。
・露地栽培型
播種時期は4月中旬~6月末、
定植は5月上旬~7月末、
収穫期は6月上旬~8月中旬にスタートし、
8月末~10月末くらいまで収穫できます。
オイキムチにもおいしいです
■シャキットのお勧めの食べ方
・シャキットは、新鮮なうちは白いぼが鋭いので、
イボを丁寧に念入りに洗い流してから料理をしましょう。
適当に洗うと、サラダや浅漬けなど生食に近い料理ではイボが刺さることもあります。
・シャキットは薄切りにしてサラダに美味。
・シャキットの浅漬けを作るときは、厚さは好みで構いませんが、
お勧めは厚さは8mm前後で楕円になるように切ります。
果実の水分がスーパーでのキュウリ品種より少ないため、
漬け材料は少なめでOKです。
・ナムル(輪切りなどお好みの形に切った野菜を塩こしょうし、
軽くもんだ後、ごま油少量と和える)にも向いてます。
味が足りなかったら醤油を少々さらに和えてもたいへん美味です。