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Q:キュウリを地植えで育てています。
最初の実はなんとか収穫でき、これからどんどん実を収穫できると思っていたのですが、
それっきり収穫できません。
雌花は咲いているのですが、実が大きくならずに落ちてしまったり、
育ってもかなり時間がかかっています。
ツルと葉はどんどん育っていて、株が弱っているということはなさそうです。
肥料は2週間に1回ですが、粒状の化成肥料を与えています。
水は毎朝たっぷり与えているので、肥料や水が切れているということも考えにくいです。
日当たりの良い場所なので、日照不足もないと思います。
キュウリを育てるのは初めてなのですが、
たくさん収穫できると思っていたので少し残念です。
どうして実がとれないのでしょうか。
A:肥料過多の可能性が高いです。
[キュウリ ツルと葉ばかり]
キュウリは丈夫で育てやすい野菜ではありますが、
ちょっとしたことで不調が出ることもあります。
特に病気や害虫の被害が見られなくても、何か別のことが原因で、
着果不良や生育不良が起こり、思うように収穫できないこともあるのです。
雌花が咲いてもそのまま育たず落ちる、
実の肥大に時間がかかる原因はいくつかあります。
こちらに原因をまとめているので、参考にしてください。
これらの原因の中で、今回当てはまりそうなものは、肥料過多です。
キュウリが順調に育つためには、十分な養水分が必要になります。
けれど、あまりにも多く肥料や水分を与えていると、
生育が促されるどころか、不調が起こります。
ツルも葉もどんどん生長して、一見するととても元気そうに見えていますが、
実が正常に育っていないところを見ると、不調と言えるでしょう。
肥料成分の中でも特に窒素が多いと、いわゆる「ツルぼけ」という状態になります。
ツルや葉ばかりが生長し、実が育たない状態を指す言葉です。
ツルぼけの原因となるのは、肥料過多や水分過多です。
・追肥の量に注意
キュウリの一番果を収穫した後、嬉しくなってどんどん育ってもらおうと、
たくさん追肥をしてしまう方がいますが、これはかなり危険です。
肥料過多になることでツルぼけの可能性が高くなり、
結果としてほとんど収穫ができなくなるためです。
追肥は、肥料の種類によって頻度が変わります。
粒状などの固形になっている肥料は、少しずつ水分に溶けだしていくので、
肥効期間が長いです。
そのため、2週間~3週間に1回与えるのが基本です。
また、窒素・リン酸・カリの配分が同等か、リン酸が多めのものがお勧めです。
窒素が多いとツルぼけしやすく、収穫した実の食味が悪くなることもあります。
液体肥料であれば、1週間に1回が目安となります。
固形肥料、液体肥料のどちらを使う場合でも、濃度や量を増やすのは避けます。
固形肥料の量を増やしたり、液体肥料の濃度を高くすると、
一時的に土中の肥料濃度が上がり、根傷みを起こします。
また、肥料が効きすぎることで、ツルぼけを誘発させます。
使っている肥料の種類やメーカーによって、適切な量は異なります。
パッケージなどに記載されている分量を目安に、多くなりすぎないように与えます。
・毎日水やりは過湿の原因に
追肥も要注意ですが、実は水やりもむやみに行っていると危険です。
粒状の固形肥料を使っている場合、水に触れることで肥料成分が溶けだしていきます。
水がたっぷりある状態が続くと、どんどん肥料成分が溶けだしていき、
肥料濃度が高くなっていきます。
そのため、適量の追肥を行っていても、一時的に肥料濃度が高くなり、
ツルぼけに助長することがあるのです。
肥料濃度が高くなるだけでなく、まだ土が乾いていないうちに水やりをすると、
常に湿気た状態となるため、過湿によって根が傷みます。
根が傷めば、養水分を吸い上げられなくなり、地上部の元気もなくなります。
現状はまだ地上部も元気に育っているので良いですが、
しだいに元気もなくなってくるようであれば、
地下の根が過湿で傷んでいる可能性も出てくるのが注意します。
キュウリは水切れに弱いですが、過湿も避けたいところです。
地植えで土質も普通なのであれば、毎朝必ず水やりをしなくても、
水切れを起こさずに済むことが多いです。
雨が降れば、それが水やりの代わりにもなるので、
土の状態を確認してから水やりをするようにしましょう。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方