キュウリ栽培用の苗を購入する時、苗の選び方で収穫に差が出ます
丈夫で健康に育った良い苗を選べば、
植え付けた後の生育も、順調に進む可能性が高いです。
反対に、不健康で弱々しい苗を選べば、
植え付け後に期待通りに育たない可能性が高くなります。
どのような基準で良い苗を選ぶかによって、
生育がうまくいき良い収穫ができるかがほぼ決まります。
苗選びは、とても大切なことなので、
ポイントを押さえて、良い苗を購入しましょう。
[キュウリ 苗の選び方]
■たくさんの苗から選ぶ
苗を購入する時、ホームセンター、園芸店などの実店舗で、
実際に苗を見て選ぶか、ネットなどの通販で購入するかのどちらかになります。
どちらで購入しても、良い苗が手元にくるのであれば問題ないのですが、
それぞれに注意する点がいくつかあります。
まず実店舗の場合は、苗がたくさん揃っている状態の時に選ぶことです。
仕入れた苗のほとんどが売れていて、もう売れ残りしかない状態だと、
比較対照する苗がないため、どの苗が良い苗か判断がつきにくくなります。
苗がいつ頃仕入れられるかは、お店の人に尋ねれば教えてもらえます。
たくさんの品種、たくさんの在庫がある状態で選ぶようにします。
ネットなど通販で購入する場合は、苗を手に取って選ぶことはできませんね。
なので、信用できるお店かどうかを判断することが重要です。
最近は優良なお店が増えていますし、通販で不良品を売ると、
口コミでの評価がかなり落ちることもあり、一般的に品質が向上しています。
口コミが良い店舗や、以前に買って状態が良かったお店など、
信頼できる店舗で購入するようにします。
キュウリ苗の選び方
■株全体がしっかりしている
苗を眺めてみて、全体的にがっしりとしているものがお勧めです。
節と節の間が間延びしているものは、徒長している状態です。
植物が徒長してしまうのは、育苗中の環境がよくなかったということです。
日当たりが悪かったり、早く大きく育てるために、
肥料を与え過ぎているため、株が軟弱に育っています。
茎が太く、節と節が詰まったものを選びましょう。
■葉の状態が良い
・色が濃い
葉の色が濃いものは、太陽の光をたっぷり浴びている証拠です。
品種によって葉色は様々です。
同じ品種のものと比べて、葉色が薄いものは、
育苗中の日当たりなどが悪かった可能性があります。
同じ品種の苗と比べて、できるだけ葉の色が濃いものを選びます。
・厚みがある
葉を触ってみて、厚みのあるものが望ましいです。
肉厚な葉は病気にかかりにくい、元気な株であることの証です。
軽く触って、葉の厚みがあるものを選びましょう。
・うぶ毛がびっしり生えている
キュウリの葉の表面にはうぶ毛が生えています。
葉の表面をなでてみると、うぶ毛がさわさわと手に当たるのが分かります。
うぶ毛の量も品種によって多少の違いはあるので、
同品種と比べてみて、うぶ毛が多く生えているものを選ぶようにします。
双葉がなかったり虫食いがあったら、良い苗ではありません
・裏側の葉脈がはっきりしている
葉の表面を見ているだけでは、あまり目立ちませんが、
キュウリの葉を裏返してみると、葉脈がよく見えます。
葉脈が太く、しっかりと浮き出ているものは、元気な苗です。
葉の表面だけでなく、裏側もチェックするのが良いです。
・子葉が残っている
子葉とは、いわゆる双葉のことです。
発芽した時に最初に出る葉で、時間が経つと枯れてとれてしまいます。
店頭に並んでいる時点ぐらいでは、子葉がつている苗の方が、健康に育っています。
子葉が枯れた苗は、病害虫や、株自体が弱っている可能性があります。
必須項目というほどではありませんが、できるだけ子葉の残っている苗が良いです。
・本葉が3枚~4枚
キュウリの苗は、本葉が3枚~4枚くらいで植え付けできます。
本葉の数が多過ぎるのは、株が育ち過ぎということです。
店頭に並んでいる苗は、だいたい3号くらいのプラポットに植えてあります。
その小さなポットでは、本葉が5枚以上に育っているものは、
ポットの中が根でいっぱいになってしまいます。
すでに根詰まりの状態だと、必要な水分や栄養素を吸い上げにくいです。
植え付けに適正な時期の苗であれば、
根の活着も早く、その後の生育も良くなります。
子葉を含まない、本葉の数を数えて苗を選びましょう。
キュウリ接ぎ木苗 3本セット価格758円 (税込) てしまの苗屋 楽天市場店
*管理人が毎年購入しているネットショップです
■根の状態が良い
・根が回っている
ポットの中で、よく根が回っているものは、生育旺盛な良い苗といえます。
根詰まりを起こしてしまっているのは問題外ですが、
できるだけ根が回っているものを選ぶようにします。
とはいえ、お店でポットから苗をはずすわけにはいきません。
そんな時は、ポットの底を見てみましょう。
ポットの底には、水が抜けるように大きな穴があいています。
この穴から根が見えているようであれば、根が十分に回っているということです。
・根が白い
ポットの底穴から見えている根が、白いものを選びます。
根が伸びすぎて、茶色く変色しているものは、根が傷んでいます。
根が傷んでいると、植え付けた後の根の活着が遅くなったり、
生育が遅くなってしまう可能性があります。
■病害虫に侵されていない
葉の表面や葉の裏、新芽の部分などに、
アブラムシなどの害虫がついていることがあります。
小さな虫ですが、繁殖力が強く、あっという間に株を覆うほど数を増やします。
最初から害虫がついていると、菜園のほかの植物まで被害をもたらします。
また、葉の色が悪かったり、変色、病斑があるものは、
病気にかかっている可能性があります。
虫がついておらず、異変のないものを選ぶようにします。
*管理人は、昔、うどんこ病に罹った菊の苗を買って、同類の植物すべてに感染させました!
■接ぎ木苗
接ぎ木苗とは、病気や害虫にに強い性質をもつ台木に、
おいしい実をならせる穂木を接いで作られる苗です。
接ぎ木苗は、病気や連作に強い根で育てることで、病気に耐性のある苗ができるわけです。
接ぎ木苗の中でも、元気の良い良苗を選ぶようにします。