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キュウリ 品種|育てたいキュウリを見つけよう!

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何気なく食べているキュウリにも品種があります

 

 

キュウリは、ウリ科キュウリ属(Cucumis sativus L.)のつる性一年草です。
原産地はヒマラヤ山麓からネパール辺りといわれています。

 

中国ではキュウリを「胡瓜」と書き、
日本へは10世紀以前に中国からはいったようです。

 

[キュウリ 品種|育てたいキュウリを見つけよう!]

 

 

■キュウリの品種の分類

 

・英国温室型
植物体は大きく、果実も長く大きい品種のものがおおいようです。
トゲは小さく果面はあざやかな緑で、つるつるしています。

 

果肉は厚くて、肉質はわらかく、輪切りにしてサラダなどで食べることの多い品種群です。

温度適応性は日本で栽培されている春キュウリに似ています。
単為結果性の品種が多いので、施設栽培に適した品種群といえます。

 

・スライス型
ヨーロッパやアメリカなどで一般に栽培されてきた品種群です。
日本では露地用品種群で地這い作りに適した品種が多くあります。

 

果実は短い品種が多く、実の表面のシワは少ない品種が多く、
主に輪切りにしてサラダなどで食べられる品種群です。

 

・ピクルス型
葉は小型で節間が長く、分枝性の強い早生種が多い品種群です。
果実は短かくて小さく、肉質は緻密な品種のあつまりです。
ピクルスにするとおいしい品種群です。

 

・華南型
茎は太く、葉も大型の品種群です。
また、根はしっかり張りやすく移植に強いタイプの品種がそろっています。
日本のように高温で多湿な地域での栽培が可能で、
国内では古い品種に多い品種群です。

 

・華北型
茎が細く、節間や葉柄も長い品種が多い品種群です。
低温に弱い特徴もありますが、高温・長日でも雌花をつける品種が多いです。
日本では夏栽培に多く取り入れられている品種群です。

 

 

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丈夫な品種を選びたいですね

 

 

■国内キュウリ人気品種の移り変わり

 

・半白キュウリと濃緑色のキュウリ
1960年代頃までは半白キュウリが主流でした。
その後、濃い緑のキュウリに変わりました。

 

半白キュウリよりも栽培しやすく、流通性に優れ、
見た目の良さと食卓にのった時のいろどりの良さで、
現在の白いいぼで全体が濃緑色のキュウリにとってかわられました。

 

・白いぼキュウリと黒いぼキュウリ
新鮮なキュウリの表面にはトゲのようなものがついています。
このとげのようなものが白いキュウリと黒いキュウリがあります。

 

白いとげのあるキュウリを白いぼ系のキュウリといい、
黒いとげのあるキュウリを黒いぼ系キュウリといいます。
黒いぼ系キュウリは、低温に強く、春取り早生種で、漬物に適しています。

 

食生活が洋風化するとともに、黒いぼ系に比べ、
白いぼ系キュウリは病気に強く、収量も多い、生食もおいしく、
生産者に好まれるようになりました。

 

栽培技術と品種改良が進み、白いぼ系が通年収穫できるようになりました。
現在では白いぼ系キュウリが大部分の流通に占めるようになりました。

 

 

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ブルームキュウリは、農薬がついているように見える?

 

 

・ブルームキュウリとブルームレスキュウリ
ブルームキュウリは根からケイ酸(SiO2)を吸収し発生する蝋物質です。
ブルームは本来キュウリにある性質です。

 

ブルームの発生する台木に接ぎ木したり、接ぎ木せずに栽培したりすれば
ブルームキュウリが収穫できます。

 

ブルームは果実の水分蒸発を防いだり、
病気などから果実を保護したりする役目があります。

 

また、ブルームは軽く触るだけでも落ちてしまうため、
ブルームの付き具合で鮮度の判断をすることもできます。

 

一方、ブルームレスキュウリですが、
ブルームが「レス(less:英語で「ない」の意)」なキュウリ、
つまりブルーム(果粉)なしキュウリの総称です。

 

ブルームレスキュウリよりブルームキュウリは日持ちがするのに、
ブルームキュウリが今ではほとんど見られません。

 

今、キュウリを買う時の鮮度の指標は、
いぼの鋭さとヘタのしおれ具合と花弁の枯れ具合くらいだけです。

 

なぜ今ほとんどブルームレスキュウリなのでしょう?

物流の発達に伴い、キュウリを含む生鮮野菜は、
日本全国からそれぞれの消費地へ向けて運ばれるようになりました。

 

この物流の発達は確かに、ブルームレスキュウリが、
広まりやすくなる一因ですが決定打ではありませんでした。

 

消費者がキュウリを買うとき、ブルームが「農薬がついたままに見える」、
と誤解されたことが一番大きかったようです。

でもこの誤解だけでブルームレスキュウリが広まった、と思うのも早急です。

物流発達と同時に、日本のキュウリ栽培が通年で栽培できるよう技術研究がされていました。

 

キュウリは連作障害が出る作物なので、連作障害を出さないよう、
接ぎ木の技術で解消しようと研究されていました。

 

そんななか偶然、日本かぼちゃの一部に、
特異的にケイ酸を吸収しない性質の品種がみつかりました。

 

この品種のかぼちゃにキュウリを接ぎ木すると、
ブルーム(果粉)がでない、つやのあるブルームレスキュウリが収穫できます。

 

物流の発達、消費者のニーズ、栽培技術の確立、
この3つが揃い、ブルームレスキュウリが主流になり、今日に至ります。

*ブルームは、英語でbloomと綴ります。bloomは花や開花の意味もありますが、
チョコレートの表面に浮き出た白い粉を示すこともあり、その粉に似ていることから、
キュウリやブドウなどの表面の白い粉(果粉)のこともbloomと表現するになりました。
日本では果粉(かこ)が分かりにくいので、ブルームという表現が定着したようです。

 

 

■スーパー販売のキュウリの品種

 

「南極1号」「北星」「リクエスト」「ステータス」「夏秋節成」「奥路」、
などがあります。
スーパーに並ぶキュウリはどれもブルームレスで濃緑色の品種です。

 

流通品種を書きましたが、これらはキュウリを育て販売する農家の品種です。
キュウリを育てる時に忘れてはならないことは、
「キュウリは病気に弱い」ことです。

 

■品種選びのコツ

 

・病気に強い品種を選びましょう
・弦の伸びがよい品種を選びましょう
・味わいや見た目など好みにあった品種を選びましょう
・育てやすい品種:「夏すずみ」「Vシャイン」「夏ばやし」「つや太郎」「Vロード」など
・一風変わったキュウリの品種:「半白節成」「シャキット」「ラリーノ」「四葉(すよう)キュウリ」など
・地這い品種:「夏太郎」「霜知らず地這」など 

 

■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 苗の選び方
・キュウリ 地植えの育て方



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