■キュウリとエビのコチュジャン炒め
キュウリは生食するものと思われていることが多いですが、
加熱調理することもできます。
キュウリにも意外とたくさんの品種があり、
加賀太キュウリのように、加熱調理に向く品種もあります。
炒め物やスープなど、ウリやトウガンと同じように使えて、
それらよりも火の通りが早いのが特徴です。
収穫したてのキュウリを使うとさらに美味しいですよ♪
合わせる調味料によって、和食はもちろん、エスニックな雰囲気を出すこともできます。
今回は、韓国の調味料であるコチュジャンを使った、簡単な炒め物をご紹介します。
むきエビの優しい甘さとプリッとした食感、キュウリの食感、
コチュジャンの甘みと辛みが混ざり合い、まさに夏向きの炒め物です。
●材料
キュウリ……1本~2本
シメジ……1パック
むきエビ……100g~150g
ゴマ油……大さじ1/2
コチュジャン……小さじ1~小さじ2
●作り方
縦半分に切って中心の種の部分を取り除き、3mm~5mmほどの斜め切りにします。
シメジは石づきを取り除き、小房に分けます。
むきエビはキッチンペーパーなどで、軽く表面の水気をふき取っておきます。
2.フライパンにゴマ油を入れ、中火にかけます。
フライパンが温まったら、エビを加えて炒めます。
エビの色が変わってきたら、シメジを加えて炒めます。
キュウリがしんなりしたら、コチュジャンを加えて炒め合わせ、
全体にコチュジャンが絡んだら出来上がりです。
●ポイント
レシピでは、一般的なキュウリを想定していますが、
画像は加賀太キュウリを使っています。
加賀太キュウリは炒めても水分が出にくいですが、
中心の種の周りは水分が出やすいので、必ず取り除いておきます。
コチュジャンの量はお好みですが、辛いものが苦手な場合は、
コチュジャンを小さじ1/2まで減らし、代わりに醤油を小さじ1加えてもおいしくできます。
耐病光華
耐病光華(たいびょうこうか)は耐病性の高い節成りキュウリの品種で、
株式会社ときわ研究場から出ている、比較的新しい品種です。
ハウス無加温栽培専用の品種のため、夏の暑い時期が栽培期間ですが、
病気になりにくいため、高温期の栽培や収穫も非常に安定しています。
耐病光華の特徴と栽培のコツをご紹介します。
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キュウリを育てるためには、肥料が欠かせません。
次々と花を咲かせて実をつけるキュウリ栽培で肥料切れを起こすと、
着果不良や実の肥大不良などが発生し、収量が激減することもあります。
一口に肥料といっても、成分は色々です。
中でも、カルシウムが不足した時に起こるのが、カルシウム欠乏です。
キュウリの栽培中、カルシウム欠乏が起こると、どうなるのでしょうか。
[キュウリ カルシウム欠乏]
■主な症状
・新芽の壊死と小斑点
キュウリがカルシウム欠乏になると、新芽の生育が阻害されます。
正常な状態であれば、みずみずしく柔らかい、
キレイな緑色の新芽がツルの先端から出るはずです。
ところが、カルシウム欠乏になると、新芽が出ても色はくすみ、萎縮して壊死します。
キュウリは、ツルが伸びて葉が展開すると、
葉の付け根に発生した雌花が開花し、着果します。
そのため、新芽が壊死してしまうと、ツルの伸びが極端に悪くなり、
雌花の発生や着果もできなくなります。
また、すでに展開している大きな葉にも、白い小さな斑点が出ます。
白い小斑点は葉全体に出ますが、黄変などの色の変化がほとんどないため、
症状が出ても気づきにくいことがあります。
■主な原因
・カルシウム不足
カルシウム欠乏の原因としてまず考えられるのが、土中のカルシウム不足です。
石灰などの施用がほとんどない状態が続くと、土中のカルシウムが極端に減少し、
カルシウム不足となります。
ただ、一般的な量の石灰類を施用している場合、
土栽培では土中のカルシウム不足は起こりにくいといわれています。
・水不足
カルシウムは、土が乾燥した状態になると、吸収されにくくなります。
キュウリは、比較的水分を多く必要とする野菜なので、
極端に乾燥させると、水切れによる症状の方が目立ちます。
水管理を改善すれば、水切れの症状は軽くなります。
けれど、乾燥によってカルシウムの吸収が悪くなり、
今度はカルシウム欠乏の症状が出やすくなります。
この場合は、土中にカルシウムがきちんと含まれていたとしても、
カルシウム欠乏の症状が出ます。
また、軽い水切れであっても頻発させているだけでも、カルシウムの吸収も悪くなり、
カルシウム欠乏の症状が出るようになるので、注意が必要です。
・多肥
土中にカルシウムが十分含まれていて、かつ水分管理も問題ない場合であっても、
カルシウム欠乏が起こることがあります。
その原因が、多肥によるものです。
カルシウムは、いくつかの成分と拮抗関係にあるため、
他の成分が多すぎる状態になると、
カルシウムがうまく吸収されなくなり、カルシウム欠乏となります。
チッソやリン酸が過剰に施用されると、カルシウムの吸収が悪くなります。
チッソやリン酸は、肥料に含まれている基本的な成分です。
肥料切れを起こして生育不良になるのをおそれ、
必要以上に肥料を与えて多肥の状態にすると、
かえってカルシウム欠乏になりやすいのです。
■対策
・カルシウム補給
土中にカルシウムが足りていない場合は、単純に補給することで解決します。
土作りの段階で、土の酸度を調整する意味も含め、石灰類を基本に沿って混ぜます。
また、石灰類を混ぜてカルシウムを補給していたとしても、
土が乾燥していると吸収量が落ちるので、水切れしないように注意します。
・多肥にしない
キュウリ栽培では、多肥にすると良いことはあまりありません。
拮抗作用によってカルシウム欠乏が起きやすくなるだけでなく、
ツルボケなどを起こす可能性も出てきます。
カルシウム欠乏を起こしても、ツルボケを起こしても、
どちらにしても収量が落ちる原因となります。
元肥は控えめに、着果が始まって追肥を開始しても、
一度に多量の肥料や、濃度の高い肥料を与えるのは避けましょう。
もちろん、肥料切れを起こせば、それもまた生育不良につながるので、
株の状態を見ながら追肥を行うのがお勧めです。
■判断基準
葉の黄変のように、目立つ症状がすぐには出ないので、発見が遅れることがあります。
葉の小斑点やツル先の生育不良など、細かい部分もしっかり見回りましょう。