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こちらは、カボチャのモザイク病ですが、キュウリと似ています
キュウリ モザイク病は、
キュウリの病害の中で唯一、ウイルスによる病気です。
キュウリのモザイク病として、モザイク病と緑斑モザイク病があります。
モザイク病のウイルスには種類があります。
キュウリモザイクウイルス、キュウリ緑斑モザイクウイルス、
カボチャモザイクウイルス、ズッキーニ黄斑モザイクウイルスの4種があります。
キュウリ モザイク病は、
単独で感染したり、いくつかのウイルスに複数感染します。
ウイルスによって、症状が異なりますが、見分けるのは難しいです。
病気の発病の仕組みや、防ぎ方は共通する点が多いので、
キュウリモザイクウイルス、カボチャモザイクウイルス、
ズッキーニ黄斑モザイクウイルスについてはモザイク病として考えます。
ただ、緑斑モザイク病は、アブラムシではなく、
種子、土壌、接触によって感染しますので、注意が必要です。
健康なキュウリを育てよう!
[キュウリ モザイク病]
■モザイク病の特徴
・キュウリモザイクウイルス
葉と実に症状が現れます。
葉に淡い黄色のぼやけた斑点が多くでき、モザイクのような模様が出ます。
新葉には淡黄色の斑点ができ、葉の表面に小さなしわができます。
葉が開くにつれ、モザイクが分かりやすくなります。
実には実を支える部分に近い部分にモザイクが現れたり、
こぶができて奇形になることが多く、株全体が萎縮していきます。
・カボチャモザイクウイルス
こちらも葉と実に症状が現れます。
新葉に緑色濃淡のモザイク模様が現れます。
葉では葉脈が透明になったあとに、
葉脈の間が黄色くなり、葉脈の両側には濃緑色の模様が現れます。
実の表面に黄色の斑が入り、黄色の部分がへこみます。
ズッキーニ黄斑モザイクウイルスより症状が軽いです。
・ズッキーニ黄斑モザイクウイルス
症状はカボチャモザイクウイルスとほとんど変わりませんが、
症状が激しく出ます。
・キュウリ緑斑モザイクウイルス
こちらも葉と実に症状が現れます。
新葉に黄色の小さい斑点が出て、だんだんと明瞭なモザイク模様になります。
葉の緑色の部分が濃くなったり盛り上がり、奇形葉になります。
実の症状は他のモザイクウイルスより激しく出て、
濃緑色の斑点とこぶができたり、曲がったりねじれたりします。
モザイク病と思われるキュウリ
■各モザイク病の伝染経路や伝染源
・キュウリモザイクウイルス
一番種類が多く、キュウリ、トマト、ダイコンのほか190種以上に感染します。
・カボチャモザイクウイルス
ウリ科全般と、エンドウマメ、ソラマメなどに感染します。
・ズッキーニ黄斑モザイクウイルス
こちらもウリ科全般に感染します。
以上の3つはアブラムシなど害虫によって伝染します。
・キュウリ緑斑モザイクウイルス
ウリ科植物に限られます。
キュウリ緑斑モザイクウイルスだけ、種から伝染します。
そのほか、接触による伝染、土壌伝染が原因となります。
アブラムシ対策がとても重要です
■モザイク病の予防対策
キュウリ緑斑モザイクウイルス以外のモザイク病は
アブラムシなどの虫によって伝染します。
なのでマルチにシルバーマルチを使ったり、粘着くんなどの農薬や、
天敵のテントウムシなどを使ってアブラムシを駆除します。
種子、土壌感染はしませんが、接触による感染もありえますので、
使用するハサミや手などは綺麗に洗ってください。
キュウリ緑斑モザイクウイルスは、種からの感染が主で、
見た目では分かりませんが健康な種を使うようにしましょう。
市販されている種であれば、大丈夫です。
近くに別の植物を植えていて、その植物がモザイク病にかかったときも、
虫や接触による伝染もありえますので注意してください。
■モザイク病にかかったら?
モザイク病を治す農薬はいまのところありませんので、
感染が確認されたら、被害株は取り除き、
畑の外で処分して被害株をそのままにしないようにします。
また感染した株を触った手やハサミなどで、
健康な株に触らないようにすると安心です。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 苗の選び方