夏さんご
夏さんごは、サカタのタネから出ている四葉(すうよう)キュウリの品種です。
他に、黒さんご、味さんごという品種もあり、夏さんごと合わせて、
「さんご三兄弟」と呼ばれ、とても人気のある品種です。
[夏さんご]
■夏さんごの特徴
・四葉(すうよう)キュウリ
白いイボとシワが多く、あまり見た目が綺麗とは言えないキュウリですが、
とても歯切れが良く、漬物に適したキュウリです。
パリパリッとした歯切れの良い食感は、四葉キュウリならではで、
老舗の漬物店でも良く用いられています。
・家庭菜園におすすめ
キュウリは、果菜類の中でも特に、鮮度でおいしさが変動する作物です。
特に、四葉系のキュウリは鮮度落ちが早いので、スーパーにほとんど並びません。
家庭菜園では、そんな四葉キュウリのとれたてを味わうことができます。
・耐病性がある
うどんこ病、べと病に強く、作りやすい品種です。
・収穫適期サイズ
夏さんごの収穫適期サイズは約28センチで、揃いの良い品種です。
■夏さんごの栽培のコツ
・種まき~育苗まで
種は2~3粒をポリポット(3号)にまき、育苗します。
本葉が1枚になったら間引き、本葉3枚の若苗で、定植させます。
水やりは午前中に行い、夕方にはやや土の表面が乾くくらいの量を与えます。
・植え付けの準備
植え付けの2週間ほど前になったら、
苦土石灰や完熟堆肥、配合肥料などを使い、畑の準備を行います。
畝は約100センチで、合掌の支柱を立てます。
株間は約50~60センチです。
プランターやコンテナ栽培をする場合は、なるべく容量の大きいものを選び、
株間約40センチで植え付けます。
・植え付け後の管理
植え付け後は、地温を18度以上に保ちます。
植え付ける際にしっかりと潅水を行い、植え付け後、1
0日ほどは水やりが不要なほどの量を与えておきます。
主枝は25~30節程度で摘芯し、下部5節目までの側枝は早めに除去します。
側枝はまだ芯の小さいうち(本葉2~3枚が目安)で摘芯し、
孫枝が伸びるようにします。
・病害虫防除
夏さんごは、うどんこ病、べと病に強い品種ですが、防除は必要です。
炭疽病、つる枯病、べと病は、多湿になると発生しやすいので、
水はけを良くしておくことが大切です。
また、側枝を整理したり、下葉を摘み取ることで、
風通しが良くなり、日光にも当たります。
ズッキーニイエローモザイクウィルス病の防除のため、
アブラムシに気をつけてください。
アブラムシは光るものを嫌う虫なので、シルバーマルチが有効です。
・収穫
果実が約28センチくらいになったら随時収穫します。
最盛期には朝、夕の1日2回収穫を行わないと、
果実が大きくなりすぎ、株に負担をかけることになってしまいます。
株に負担がかかると収量が減り、草勢も弱まるので、
そういった時はついた果実の早どりを行い、株が早く回復するように努めます。
若どりした果実は、モロキュウなどにして食べると、
サイズ感もちょうど良くとてもおいしいです。