漬け物に最適なはるか
はるかは、株式会社ときわ研究場のハウス栽培用品種です。
ときわ研究場は、キュウリの品種を主に育成している種苗メーカーなので、
どの品種も優良で、安心して育てられるものばかりです。
多くの品種を育成しているときわ研究場ですが、
このはるかは、いったいどのような特性をもった品種なのでしょうか。
[はるか]
■はるかの特徴
・果実
果実の色はツヤのある緑色で元気が良く、
1本の長さは約21~22センチ、重さは100グラムほどになります。
果実の形も円筒形で頭からお尻まで均一で、果揃いの良い品種です。
尻太果、尻細果、曲がり果などの発生が非常に少ないので、
果実の選別が容易で、省力化・効率化につながります。
・食味
きれいな形をしたキュウリなので、お漬物にしても美味しく、
見栄えも楽しめる味わいです。
パリッとした食感で、食卓の箸休めに最高です。
・草姿
葉の色は色濃く、葉肉も少し厚めです。
小葉ながらしっかりとしているので、安心感があります。
草勢は中くらいですが、葉柄が立ち、受光しやすい株に育ちます。
日光をたくさん浴びることができるので、悪条件下においても作りやすく、
省力栽培に適しています。
・収量性
気温が低い時期や日照りの少ないところや、天気の悪い日が続いても、
しっかりと果実が太り、バランス良く生長していく品種です。
そのため、はるかは常に収量を維持することができます。
・特徴のまとめ
はるかは、早生種で秀品果実も抜群に多く、手間がかからない品種として、
プロの農家の方にも愛されている品種です。
秀品果が多い分、出荷に回すことができるキュウリの本数がふえるので、
無駄が少なく、省力栽培にも適しています。
■はるかの栽培のコツ
・適作型
はるかは、ハウス栽培専用の品種です。
摘芯栽培はもちろんのこと、つる下げ栽培にも最適な品種です。
・種まきの適期
ハウス栽培を利用するので、8月下旬頃~4月下旬頃まで、
長い期間で栽培を開始することができます。
時期に応じて、加温設備が必要になることもあります。
・栽培方法
一般的なキュウリの栽培方法に準じます。
・つる下げ栽培の仕立て方
主枝は、10~14節目で止め、上位節から子枝4本を選別して、
力枝として伸ばしていきます。
他の側枝は全て1節目で止め、収穫がおわり次第取り除いておきます。
その他、子枝3本仕立てや子枝5本仕立てといった方法もあるので、
樹勢を見つつ、栽培してみてください。
またこの上位節の子枝のみを力枝とする仕立て方法は、
作業性がとても良いので、プロの農家の方の間では割とメジャーな方法です。
下位5本(子枝4本+孫枝1本)で仕立てる方法や、
中位4本(中段子枝3本+頂点孫枝1本)で仕立てる方法などもありますが、
上記で説明した上位4本(子枝のみ4本)を仕立てる方法はおすすめです。
とくに定植時期の早い、9月下旬~10月中旬に定植する作型での栽培で、
用いられることの多いつる下げ栽培の仕立て方です。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方