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キュウリ、梅雨でも生長していきます
夏野菜の多くは、梅雨明けに調子を崩すことが多いです。
梅雨のじめじめとした時期があり、
いきなり日差しが強く気温の高い日が続く猛暑があったりと、
キュウリにとっては辛いことも多いものです。
キュウリを健全に育て、できるだけ多くの実を収穫するためには、
梅雨から真夏にかけての管理が重要です。
キュウリ栽培での、梅雨から真夏の管理のポイントを、7項目にまとめました。
[キュウリ 梅雨から真夏の管理]
■キュウリ 梅雨から真夏の管理
マルチをしておくと、梅雨から盛夏に威力を発揮します
1.乾燥と泥跳ね防止にマルチ
梅雨に入ると、しとしとと長雨が続くことが多くなります。
ところが、梅雨が明けると、今度は雨がなかなか降らず、
日差しも強くなるので、乾燥が進みます。
乾燥と過湿を予防するのにお勧めなのが、マルチの利用です。
黒色のビニールマルチであれば、土を過度に乾燥させるのを防ぐと同時に、
雨が多量に入り込むのも防ぐことができます。
さらに、植え付け直後の天候不順による低温時にも、
地温を上げる効果で寒さを和らげることができます。
ただし、ビニールマルチは畝立て後すぐにかぶせておく必要があり、
植え付けてからビニールマルチを張ることはできません。
後からマルチを使いたい場合は、敷きワラなどの有機マルチが良いでしょう。
通気性に優れ、遮光もしてくれるので、
梅雨明け後の強い日差しが株元に当たるのも和らげてくれます。
また、乾燥を防止してくれますし、ワラを置く方向によっては、
雨が降った時に水分が畝の外に流れ出る用に工夫することもできます。
マルチに共通しているのが、泥跳ねを防止できる点です。
キュウリは葉が大きく、雨が降った時に、
雨粒が土に当たって跳ね返った泥がつきやすいことが多いです。
土の中には、キュウリがかかりやすい病気の菌が潜んでいることもあるため、
泥跳ねはできるだけ避けたいところです。
マルチをしておくことで、雨が降っても水やりをしても、
泥が跳ねて葉に付着することがなくなります。
病気に感染すると、長く栽培できなくなることも多いので、予防は大切です。
2.水やりと追肥は欠かさずに
キュウリは5月頃に苗を植え付けます。
この時期は、晴れた日は暖かいですが、曇りや雨だと気温が下がることもあります。
6月に入って梅雨になると、天気が悪い日が続きますが、
湿度と気温は5月よりも高くなります。
すると、キュウリの生長が少しずつスピードを増し始めます。
梅雨に入る頃には、実を収穫できるようになっていることも多いので、
生長のための養水分を欠かさないようにします。
梅雨の間、雨が降っているからと安心していると、
急な晴れ間によって土が乾燥し、水切れを起こすことがあります。
梅雨明け後は、晴れた日がつづいて乾燥が進むので、
土の状態は毎朝チェックして、乾いていれば水を与えます。
どうしても日中に土が乾いて葉が萎れる場合は、葉水を与えるのが効果的です。
葉水を与えることで、株周りの湿度を上げて温度を下げることができるので、
余計な水分を蒸散せずに済みます。
追肥は必ず定期的に行い、忘れないようにしましょう。
肥料切れを起こすと、暑さが本番になると急激に弱る、といった症状が出やすくなります。
3.収穫は早めが基本
キュウリの実は、若どりが基本です。
そもそも、緑色のあのみずみずしい実は、未熟な状態です。
品種にもよりますが、熟したキュウリは黄色っぽい色になり、とても大きく太く育ちます。
その分、種が熟して硬くなり、皮は厚く食べにくくなります。
みずみずしく、パリッとしたおいしいキュウリを楽しむためには、若どりを心がけます。
若どりをしておけば、過度に負担をかけることもないので、スタミナ維持にも役立ちます。
一晩で巨大化することもあるので、少し早いかな?と思っても収穫した方が良いでしょう。
4.病気に注意
キュウリがかかりやすい病気の中には、
湿度が高い環境や乾燥しきった環境を好むものがあります。
梅雨の湿度が高い時期には、つる枯病やべと病、灰色かび病などの病気が増えます。
気温が高く乾燥している真夏には、うどんこ病や褐斑病などが発生しやすくなります。
風通しの悪さによって、病気にかかることも多いので、風通しの良い環境を守りましょう。
5.誘引はこまめに
梅雨に入る頃には、徐々にキュウリの生育スピードが速くなってきます。
梅雨が明けて気温が上がると、さらに生育スピードが速くなり、
あっという間につるが伸びていきます。
放っておくと、どんどん好き放題伸びて暴れてくるので、
伸びてきたつるはこまめに誘引し、整枝しておきましょう。
梅雨明け後の水やりは気をつけます
6.梅雨明け後の乾燥対策
梅雨の間は湿度の高さと天気の悪さに振り回されますが、
梅雨が明けると、今度は気温の高さと乾燥に困らされます。
特に株元に強い日差しが当たり続けると、土が高温になって根が傷んだり、
乾燥が進む原因になるので、乾燥を防ぐ工夫が必要になります。
西日の当たる角度に物を置いて陰を作ったり、寒冷紗や遮光ネットを設置して、
株元に西日が当たらないようにします。
プランターや鉢などで育てている場合は、二重鉢にするなどして、
容器ごと強い光に当てないようにすると、土の温度が上がりすぎるのを防ぐことができます。
7.キュウリからのサイン
肥料切れや水切れ、スタミナ切れなどは、
キュウリの葉や生長速度、実の形を見れば、ある程度は把握することができます。
梅雨から真夏にかけて、キュウリにとって酷な天候が続くこともあるので、
キュウリが出すサインを見落とさないよう、見回りをしっかりと行い、
何か異変があった場合は、すぐに対処しましょう。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方