ホーム » キュウリ栽培Q&A » キュウリ 収穫量を増やすには?
キュウリは家庭菜園で育てる夏野菜の中でも、とても人気があります
菜園を始めて長い方でも、毎年育てる方は多いのではないでしょうか。
比較的育てやすい野菜ですが、
意外と育てにくく大収穫できずに終わったという話をよく聞きます。
キュウリの収穫量を増やすためには、何かコツがあるのでしょうか。
[キュウリ 収穫量を増やすには?]
■キュウリ 収穫量を増やすには?
キュウリの収穫量をできるだけ増やすためには、
栽培開始から終わりまで、注意したいポイントがたくさんあります。
1つ1つはとても細かいことですが、
これを守るかどうかで、1株あたりの収量がかなり違ってきます。
キュウリは育てやすい野菜だからこそ、
少しの心がけしだいで大成功する可能性があります。
・品種選び
キュウリには、節成りタイプと飛び節成りタイプ、
それからこれらのちょうど間の性質を持つ中間タイプがあります。
基本的には、どのタイプを選んでも良いのですが、
栽培スペースに余裕がない場合は、節成りタイプか中間タイプがお勧めです。
特に節成りタイプは、各節に雌花がつく性質が強いので、
早い段階でたくさん収穫することができます。
また、キュウリは栽培後半になると、
うどんこ病などの病気にかかることが多いです。
病気にかかった後は、改善する間もなく弱り、枯れることもよくあります。
病気に強い特性を持った品種を選ぶことで、
病気によって早期に枯れてしまうのを防ぐことができます。
畑は深く広く耕します
・土作り
キュウリは細根を広げて生長するため、
土が硬いと根がうまく広がることができず、生長が鈍くなります。
植え付け前の土作りの段階で、深く広く耕しておきましょう。
また、キュウリは水切れを嫌うとよくいいますが、過湿もよくありません。
特に梅雨の時期は、雨が続いて土が湿気やすくなっています。
水もちを良くしておき、適度に水はけも良くしておく必要があります。
どうしても水はけが不安な場合は、高畝にすることで、
水はけを良くしておくこともできます。
キュウリ、苗の植え付けも気遣って行います
・植え付け時のポイント
苗の植え付け方にも色々とありますが、
キュウリの場合は、できるだけ早く根を活着させることが、
生育の良い株を作るポイントとなります。
苗の根鉢が乾いた状態で植え付けをすると、
植え付け後に根鉢とその周りの土がなじまず、根が生長しにくくなります。
また、乾いた状態のまま植え付けると、植え付け後に水を与えても、
根鉢に水が浸透しにくくなり、根が乾燥しやすくなってしまいます。
植え付ける前に、バケツなどに水を張り、
そこにポットに入れたままのキュウリ苗の根鉢をつけます。
根鉢からは、土に含まれていた空気がぶくぶくと出てくるので、
その空気がおさまるまで水につけておきます。
空気が完全に出ていき、土がしっかりと湿ったら、
水から出して日陰で2時間~3時間ほど置いておきます。
こうすることで、根鉢に水分が浸透するだけでなく、
根鉢の中にある根にも水分が行きわたります。
この状態の苗を植え付けることで、根鉢から外側の土に水分がしみだし、
土がよく馴染むようになります。
すでに十分な水分を根鉢に吸わせているので、
植え付け後の水やりは不要です。
キュウリの苗の植え付け後も冷気に気をつけます
・幼苗は大切に育てる
キュウリを植え付ける時期は、日によって少し寒いことがあります。
キュウリは寒さにあまり強くないですし、ましてや小さな苗の状態では、
少しの冷気で株が傷むことも少なくありません。
植え付け後は、株が大きくなってしっかりとするまで、
ホットキャップをかぶせたり、支柱を立ててビニールで囲って、
冷気を株に直接当てないようにしておきましょう。
・整枝をする
キュウリを育てる時に、整枝は欠かせません。
必要なつるを伸ばし、不要なつるを取り除くことで、
必要な場所に養分を送ることができます。
親づるから発生する脇芽(子づる)は、すべて育ると風通しが悪くなるので、
株元から3節~4節ほどは、摘み取るようにしましょう。
株元は土からの湿気を受けやすい場所でもありますし、
泥跳ねによる病気感染の可能性も高くなるためです。
肥料切れ、水切れに気をつけて栽培します
・肥料切れ、水切れ厳禁
キュウリは次々と雌花を咲かせて実をつけて生長させるため、
着果しはじめた後は肥料切れ水切れしないように注意します。
肥料切れを起こすと、草勢が著しく弱くなり、
回復せずに枯れることもあるので、まずは草勢を保つように注意します。
また、キュウリは実のほとんどが水分でできているため、
水分をたくさん必要とします。
しかも葉が大きく、水分の蒸散量も多いので、余計に水分が必要となります。
水切れを起こすと、葉が萎れてしまい、光合成がうまくできなくなります。
慌てて水を与えても、完全には戻らないこともあるので、
できるだけ水切れさせないことが重要です。
・早めの収穫
キュウリは最盛期になると、次から次へと実がつきます。
しかも実の肥大するスピードも早いため、
気付くとウリのように大きなキュウリになっていることもあります。
あまりつるに実をつけたままにしていると、株の老化が早まります。
キュウリにも収穫に適したサイズがありますが、
目安としては適正~やや小さいくらいのサイズが適当です。
特に一番果と二番果は、株を大きく生長させる時期と重なるため、
10cmくらいの大きさで収穫し、株に負担をかけないようにします。
曲がるだけでなく、二股になったり2本が1本にくっついたりします
・奇形果に注意
キュウリを育てていると、極端に曲がった実や、先端が細い太いなど、
いわゆる奇形果が育つことがあります。
病害虫が原因で起こることもありますが、
ほとんどの場合は、水や肥料の過不足、日照不足などです。
奇形果が出たということは、キュウリにとって、
あまり良くない環境であったという証拠です。
もし奇形果が出た場合は、栽培管理を見直すようにしましょう。
・しっかり誘引
気温が上がると、キュウリの生長スピードがだんだんと速くなってきます。
つるがどんどん伸びているのに放っておくと、
あっという間につる同士が絡まってしまい、
風通しが悪くなって病気にかかることがあります。
誘因はしっかりしておきます。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方