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梅雨時の晴れ間にも注意してください
キュウリは夏野菜の中でも、スタートダッシュができるタイプの野菜です。
そのため、早ければ6月に入る頃から収穫が始まる場合もあります。
収穫が始まると、いよいよキュウリ栽培の醍醐味もスタートしますが、
その分やっておくべきことも増えてきます。
6月は梅雨。季節や環境、天候の変化に合わせて、
キュウリが育ちやすい管理を行いましょう。
[キュウリ栽培 6月]
■6月のキュウリ
6月は梅雨の時期です。
植え付け時期がずれることで、キュウリ自体の状態も変わってくるので、
必要となる作業も必然と変わってきます。
4月下旬~5月上旬に植え付けた株であれば、すでに収穫が始まっているかもしれません。
そうなると、ある程度は株が育っている状態になっているはずなので、
それに合わせて支柱などを設置し、生育旺盛になってきた株のサポートを行います。
5月中旬以降に植え付けた苗であれば、まだ株作りの途中でしょう。
水やりや追肥などを中心に、脇芽かきなどの作業も必要になります。
6月中であれば、まだギリギリ苗の植え付けが可能です。
雨が多い時期なので、植え付け時の雨には注意が必要ですが、
気温も上がっている時期なので、寒さによる傷みの心配が減ります。
5月中に植え付けした株と比べると、収穫のタイミングも遅くはなりますが、
気温が上がっている分生育スピードがのりやすいのも特徴です。
ただ、一般的な植え付け時期よりも遅いので、育て方などに書かれている時期とは、
色々なことがタイミングがずれてきます。
■6月の作業
・植え付け
6月中も、まだ植え付けは間に合います。
4月下旬~5月上旬の早いタイミングで苗を定植して育てているけれど、
もう1株あっても良いなと感じる場合、栽培株数を増やす最後のタイミングともいえます。
あるいは、早めに植え付けた苗の調子が悪く、
予備としてもう少し育てておきたいという場合も、最後の植え付けチャンスとなります。
植え付け方や、植え付けに適した良い苗の条件などは、
どの時期であっても共通しています。
・水やり、追肥
水やりは、雨が多くなる時期なので、土が乾いてからたっぷりと与えるようにします。
晴れてはいないけれど雨が降っておらず、土はそれなりに乾いていそうだけれど、
いつ雨が降ってもおかしくない時、水を与えるか悩みます。
こういう場合は、その日のうちに雨が降らないことを想定しておくのがお勧めです。
雨が降るかもと思って、土が乾いているのに降雨を期待して水やりをしないまま、
水切れ状態となって根が傷む可能性が高くなります。
けれど、水やりをした場合は水切れが回避され、万が一雨が降ったとしても、
水切れをさせてから水が多量に流れ込むよりは、傷む可能性が下がります。
追肥は5月の追肥方法にならい、引き続き追肥を行います。
植え付けてすぐのものは、元肥がまだ効いているうちは追肥の必要はありません。
・支柱の設置
すでに収穫が始まりそうなものや始まっているものの場合、
支柱やネットの設置が必須となってきます。
育てているキュウリの性質によって、支柱やネットの必要な状態が変わります。
節成りタイプで、親ヅルがまっすぐ伸びていくものであれば、
長い支柱を1本設置するだけでも間に合います。
けれど、飛び節成りタイプの品種の場合、横にどんどんツルが広がっていくので、
支柱だけでなく、ネットなどを使って横にもツルを誘引できるようにしておきます。
最近では、支柱とネットがセットになっているものもあるので、
栽培スペースや栽培している株数に合わせて設置しましょう。
・脇芽かき、花かき
キュウリは、下から数えて5節~7節くらいまでの高さまでは、
着果させないようにするのが基本です。
というのも、あまり早い段階で着果させると、
株がまだ充実していないうちに体力を消耗するので、すぐに疲れてしまうのです。
疲れたキュウリは急激に元気がなくなって枯れたり、生育不良になっていきます。
また、雌花の数や着果数が極端に減るため、最終的な収量に大きく影響します。
育てているキュウリが、節成りか飛び節成りかによって、
脇芽かきや花の摘み取りを行う位置などが変わります。
キュウリの脇芽かきや仕立てについては、こちらに詳しく書いています。
・防寒をはずす
6月にもなると、気温も上がってきます。
梅雨に入ると湿気も高くなってきますし、キュウリ自体も大きくなってきて、
大きな葉も増えてきます。
すると、防寒のためにしていたホットキャップやトンネル、
簡易ハウスなどの内部の風通しが悪くなります。
風通しの悪い環境に長くおくと、どうしても病害虫の発生が増えるので、
低温の心配がなくなったら、すぐに防寒用の資材をはずしましょう。
・病害虫対策
梅雨時期になって雨が増えてくると、キュウリがかかりやすい病気の発生も増えてきます。
キュウリがかかりやすい病気の多くが、雨粒の飛散によって感染が広がります。
害虫の被害の有無とともに、病気の兆候がないかもよく観察し、
何か異変があった場合はすぐに対処します。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方