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キュウリを育てていると、色々な不調が出ることがあります。
不調の原因は、病気や害虫である場合も多いですが、
実は病害虫以外の原因もあります。
キュウリが生育するためには、チッソ・リン酸・カリという3つの要素が欠かせません。
その中でも、窒素はツルや葉を生育させる効果があるため、
不足すると生育に大きく影響することがあります。
キュウリがチッソ欠乏になると、どのような症状が出るのでしょうか。
また、チッソ欠乏になる原因や対策は、何かあるのでしょうか。
[キュウリ チッソ欠乏]
■主な症状
・葉の黄化、白化
キュウリがチッソ欠乏になると、まず葉の黄化が始まります。
土栽培の場合、症状が緩やかに出ることが多いため、
最初は葉の縁から少しずつ黄化します。
その後、徐々に黄色い部分が広がっていき、
最終的には、葉全体が黄色っぽくなります。
水耕栽培などで、チッソがほぼないような状態になっていると、
症状の出方も急激です。
葉の縁から徐々にというよりも、いきなり葉全体の色が薄くなり、
黄化や白化が進みます。
いずれの場合にも共通しているのが、症状は下位の葉から出るという点です。
下葉から症状が出始め、そこから徐々に上位葉に広がっていきます。
■主な原因
・チッソ肥料の不足
チッソ欠乏の主な原因は、チッソ肥料の不足です。
単純に、土の中のチッソ量が少ないことによって、チッソを吸収できずに黄化が始まります。
どのような植物も、チッソ・リン酸・カリの基本となる要素は必要です。
チッソが過剰になると、ツルボケなどを起こすため、控えようと考える方もいますが、
キュウリが健全に育つためには、過剰にならない程度には必要です。
・流亡している
チッソを与えても、土から多く流れでてしまっては、チッソ欠乏を起こします。
チッソが流亡しやすい環境として、まず砂地があります。
砂地は一般的な土に比べると、保肥力が弱いため、チッソも流れやすくなります。
一般的な土栽培であっても、鉢やプランターなどの容器栽培の場合も、
流亡が激しくなることがあります。
水やりをする時、容器の底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
この流れ出ている水には、肥料成分が溶けたものも混ざっています。
つまり、流れ出る水の量が多ければ多いほど、
肥料成分も多く流れ出ているということになります。
■対策
・チッソの補給
単純に、土に含まれているチッソ成分が少ない場合は、
チッソ肥料を足すことによって、改善が可能です。
ただし、与えるチッソの量にも注意が必要です。
チッソ過剰になれば、今度は別の症状に悩まされることになります。
チッソ欠乏を改善するためにチッソを追肥するなら、液体肥料がお勧めです。
チッソ200ppm程度の液体肥料であれば、効果が早いです。
・土壌改良
砂が多く含まれているような、水はけの良すぎる保肥力の弱い土の場合は、
ある程度の水もちと保肥力を強化するよう、土壌改良を行います。
土壌改良は、一度行っただけでは完全ではありません。
長い間、試行錯誤をしながら続けることで、少しずつ改善していきます。
腐葉土や完熟堆肥、客土などを使って、少しずつ改善していきましょう。
・水やりの頻度や量
キュウリは、実の90％以上が水でできています。
そのため、着果が始まると、気温の上昇もあって水分を多く欲しがるようになります。
けれど、あまりにも多量の水を与えていると、チッソ欠乏や過湿の原因となります。
特に容器栽培をしている場合は、容器の底から水が流れ出てきたら、
それ以上与える必要はありません。
無理に多量の水を与えず、適量を守りましょう。
もしチッソ欠乏などの症状が出てきたなと感じたら、
追肥の頻度を増やすなどして、対策をしましょう。
■判断基準
一般的な肥料を与えて、基本に沿った栽培法で育てていれば、
チッソ欠乏を起こすことはあまりありません。
けれど、長年菜園を続けている土地などでは、
土の中の養分バランスが悪くなっているため、
チッソ欠乏などが起こりやすくなっていることもあります。
不安な場合は、一度土壌診断をしてみるのもお勧めです。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方
