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キュウリを育てる時、肥料は欠かせません。
家庭菜園にも使えるような、市販されている肥料でも、
キュウリであれば十分育ちます。
けれど、肥料が足りない状態になると、不調が出るようになります。
キュウリ栽培中、リン酸が足りない状態になると、リン酸欠乏となります。
キュウリがリン酸欠乏になると、どのような症状が出るのでしょうか。
また、原因や対策はあるのでしょうか。
[キュウリ リン酸欠乏]
■主な症状
・葉の黄化、枯死、生育不良
キュウリがリン酸欠乏の状態になると、まず葉に症状が出ます。
双葉や下位の葉が黄変し、枯死します。
黄変したり傷んだ葉は、落葉することも多いですが、
リン酸欠乏によって症状が出た葉は、大きいまま落葉することは少なく、
全体が茶色くなってしわくしゃになります。
また、リン酸がほぼ含まれていない土に苗を定植すると、
定植後の活着が悪く、生育も悪くなります。
■主な原因
・新しい土地
何年も畑として使っている土地では、
リン酸欠乏はあまり起こらないといわれています。
新しい土地で、初めて植物を育てる時には、
ほぼリン酸が含まれていないことが多く、そのまま栽培を行うと、
やはりリン酸欠乏の症状が出ます。
■対策
・リン酸を施用する
何年も畑として使っている土地でリン酸欠乏が出にくいのは、
施用したリン酸が、栽培した植物によってすべて消費されることが少ないためです。
栽培中に与えた肥料に含まれるリン酸は、栽培中に完全に消費されることなく、
土に残って蓄積します。
そのため、長らく畑を続けている土地では、
リン酸をあらためて与えなくても、欠乏が起こりにくくなるのです。
けれど、新しい土地の場合、土の中のリン酸含有量が極端に少ないため、
リン酸を施用せずに栽培を開始すると、リン酸欠乏が起こります。
土作りの際に、チッソなどだけでなく、必ずリン酸も混ぜるようにしましょう。
土作りや野菜栽培を続けることで、リン酸欠乏の症状が出にくくなります。
■判断基準
葉の黄変は、色々な病気や生理障害で見られる症状です。
それに加え、葉の萎縮や褐変、株全体の生育不良などが見られる場合や、
新しく栽培を始めた土地という項目に当てはまるのであれば、
リン酸欠乏と考えてよいでしょう。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方