ボルタ
ボルタは、株式会社 ときわ研究所から出ているハウス栽培専用のキュウリです。
キュウリがかかりやすいうどんこ病への耐病性をもった品種ですので、
非常に育てやすく、安定して多収が見込めます。
とくに初期の生育と果実の肥大が良いので、スピーディーに栽培できます。
ボルタの詳しい特徴や栽培方法をまとめました。
[ボルタ]
■ボルタの特徴
・果実
果実の長さは、約21~22センチです。
スーパーに並んでいるような、普通のキュウリと同じくらいの長さです。
ボルタの果実は肩こけや曲がった果実の発生が少ないので、
より良い果実を多く収穫することができます。
・草姿
側枝は安定して発生するので、栽培後期になっても草勢が維持され、
スタミナのある品種とされています。
葉は濃い緑色で元気が良く、やや小さい葉ではあるものの、
受光体制がいいため、光合成を繰り返し、ぐんぐんと丈夫な株に育ちます。
また、それほど繁茂するわけではないので管理作業も行いやすいです。
・収量性
果実の肥大スピードが早く、収穫段階まで行けば、どんどんキュウリがとれます。
低温下にも強いので、ハウス内の温度が12度以上を保ってさえいれば、
冬であっても、キュウリとたくさん収穫することができます。
・耐病性
うどんこ病やべと病にかかりにくい性質です。
その分、薬剤の散布を減らせるので、減農薬栽培も可能です。
■ボルタの栽培のコツ
・適作型
ときわ研究所では、露地栽培向けの品種も多く取り扱っていますが、
当記事で紹介しているボルタは、ハウス栽培専用のキュウリとなっています。
また、一般的な摘芯栽培も可能ですが、つる下げ栽培にも適しているので、
つる下げ栽培に挑戦してみたいという方にもおすすめの品種です。
・種まき
種まきの適期は、9月~12月頃です。
ハウス栽培専用のキュウリということで、
一般的な夏野菜としてのキュウリとは違った栽培スケジュールになります。
9月~12月に種をまき、加温して栽培するのがボルタの栽培スケジュールです。
・定植
定植前までにしっかりと土を耕し、水やりを行ってから定植させます。
定植後は加温して管理し、一番寒い夜間でも15~16度以上になるようにします。
・活着後
しっかりと根が活着したあとも、温度管理は欠かせません。
夜間でも12~13度の気温を保ち、温度が下がりすぎないよう工夫します。
約30センチまでの脇目は整理して、主枝の摘心は150センチくらいにします。
・主枝の摘心以降の管理
最低気温は約12度です。
12度を切らないように、温度管理をしっかりと行いましょう。
順調に栽培が行われていれば、子枝は1~2節で止めて、
子枝の収穫がはじまる頃より、孫枝を3本ほど半放任で伸ばしていきます。
・追肥
追肥開始のサインは、収穫がはじまったころを目安とします。
・栽培の注意点
ボルタは、果実の肥大がスピーディーな品種です。
初期に充分草勢を確保するために、7節目までの雌花は全て除去します。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方