秋に実るキュウリも味わいがあって美味しいです
キュウリには、
初夏頃植え付けをして7月~8月が主な収穫期となる「夏キュウリ」と、
8月中旬以降に植え付けをして秋に収穫をする「秋キュウリ」とがあります。
夏キュウリ、秋キュウリという品種があるわけではなく、
おもに夏に収穫するか秋に収穫するかという違いです。
どの品種であっても、夏に収穫すれば夏キュウリで、
秋に収穫すれば秋キュウリというわけです。
中には晩秋まで収穫できる、「霜しらず秋どり胡瓜」など、
秋キュウリ向きの品種があるので、それらを選ぶのもお勧めです。
「夏すずみ」「強力みどりきゅうり」「おいしい夏秋キュウリ」も、
夏、秋のキュウリ栽培に向いている品種です。
基本的な管理方法も、夏キュウリと秋キュウリとで大差はありません。
地植えはもちろん、プランターや容器栽培でもだいじょうぶです。
では、秋キュウリを育てる時には、どのようなポイントがあるのでしょうか。
夏すずみは、夏でも秋でも育てやすい品種です
[秋キュウリ 収穫のコツ]
■植え付け時期
秋キュウリと夏キュウリの最大の違いは、植え付け時期です。
夏キュウリが5月頃、気温が高くなってきた時期に植え付けるのに対し、
秋キュウリは8月中旬以降、まだ残暑の時期に植え付けをします。
キュウリは意外と収穫できる期間が短く、
だいたい2ヶ月、長くても2ヶ月半ほどしか収穫できません。
それ以降は、株が疲れて花がつかず、だんだんと枯れていきます。
キュウリは気温さえあれば、いつでも栽培が可能な野菜です。
栽培期間がある程度決まっているので、秋に収穫するためには、
どうしても時期をずらして新しい苗を植え付ける必要があります。
一度に大量のキュウリは収穫できなくてもいいけれど、
毎日、あるいは数日に1本くらいの少量を長く収穫したいという場合は、
夏キュウリと秋キュウリを1株~2株ずつ育てるのがお勧めです。
秋ナスと秋キュウリを収穫できると、かなり幸せな気持ちになります
調子が良ければ、1株ずつでも満足できる量を収穫できます。
植え付けは、8月中旬以降であればいつでも可能ですが、
収穫できるようになるまで1ヶ月ほどかかります。
元気に育てば、11月頃まで収穫は可能ですが、
植え付けが遅くなればなるほど、収穫できる期間が短くなります。
8月中旬頃になると、ホームセンターなどでも秋キュウリの苗が並び始めます。
この販売されている秋キュウリの苗を購入しても良いですが、
高温期という利点を使って、種播きに挑戦することもできます。
キュウリは発芽させるために高温が必要な植物です。
そのため、夏キュウリの苗を作るには加温育苗が必要となりますが、
秋キュウリは種播き時期は高温期なので、加温の必要がありません。
初心者の方は、種からよりも苗から育てる方が無難ですが、
中級者の方は、種から育苗にチャレンジしてみてもおもしろいです。
種から育てる時は、ポットで育苗してから定植するようにすると、
状態の良い苗を定植することができます。
育苗中は、直射日光が当たりすぎて土が乾燥しないように注意します。
■病害虫に注意
高温期に育苗・植え付けを行うため、
その時期に起こりやすい病害虫に狙われやすくなります。
小さい苗でも、被害が大ダメージにつながることがあります。
葉を食害するウリハムシなどの害虫は、
夏がピークなので、植え付けた瞬間から食害されることもあります。
食害された株は、穴があいた部分で養分を作れなくなるばかりか、
ストレスによって生育不良を起こすこともあります。
また、過度な湿気や乾燥で、ベト病やうどんこ病などにかかることもあります。
秋キュウリは、収穫時期には涼しくなり株も安定してきますが、
残暑を超えて無事に育てることが、最も重要です。
苗が小さい時期には、防虫ネットをかぶせて害虫防除をすると効果があります。
どうしても病気が心配な場合は、薬剤を使って予防するのも方法の一つです。
夏の終わりに開花するキュウリ、風情があります
■台風対策を
秋キュウリ栽培を開始から収穫開始頃は、台風が多くなる季節です。
そのため、せっかく病害虫にも気を使い、元気に育っていたキュウリが、
台風の強風で支柱ごと倒れて茎葉が折れることもあります。
そのため、秋キュウリは台風対策をしっかりしておく必要があります。
露地栽培の場合は、支柱を補強し、倒れにくくしておきます。
また、台風情報があったら、強風でつるが折れてしまわないよう、
支柱ごとネットなどでくるんでおく方法もあります。
プランター栽培であれば、台風の間だけ玄関内などに取り込みます。
*こちらも併せてご覧ください。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 苗の選び方
・キュウリ 地植えの育て方