キュウリは連作にやや弱いです
キュウリ連作、連作障害という言葉をよく耳にしますが、
そもそも連作とその障害とは何でしょうか?
■キュウリ 連作は
1.連作とは
連作とは、同じ場所で同じ植物、同じ科の植物を繰り返し栽培することです。
具体的には、キュウリなどのウリ科(ゴーヤ、スイカ、カボチャ)の野菜を、
同じ場所で連続して栽培することです。
ナス科(ジャガイモ、トマト、ピーマン、ナス)は、
2年~7年は、栽培を休むようにといわれます。
キュウリは、2年以上休めば、障害が出ずに栽培できます。
栽培間隔をあけるようにしてください。
2.連作障害とは
連続して同じ科の植物を栽培すると土の中の養分も偏ってしまい、
植物の生育が悪くなったり枯れてしまいます。
また土中の病原菌が増えますので病気にかかりやすくなります。
また有害線虫(ネマトーダ)も増えます。
このように連作による生育被害や生長不良を連作障害と呼びます。
3.連作障害の症状や病気
土の中の病原菌が増えてしまうことで病気にかかりやすくなったり、
害虫の被害が出やすくなってしまいます。
目に見える症状では、生育が悪い、伸びが悪い、枯れてしまう、
という現象があります。
連作障害によって、まず起こりやすい病気が「つる割れ病」です。
◎つる割れ病
気温や地温が高いときに起こりやすく、
キュウリの片側の下の葉から日中しおれるようになり夜には戻る状態を繰り返します。
だんだんと他の葉もしおれるようになり黄色に変色し生育が悪くなります。
黄色になった葉は枯れ、落ちてしまいます。
最終的につるが割れたようになることからつる割れ病と呼ばれます。
太陽熱消毒は、思っているより簡単で効果があります
4.予防対策
予防対策としては土を入れ替える、太陽熱消毒する、
新しい場所で栽培するなどがあります。
・地植えの場合
地植え栽培の場合、土を入れ替えることは不可能です。
畑をいくつかに区切り、ローテーションしていく(輪作する)ことで予防ができます。
区切ることが難しい場合は耐病性をもった苗を使う、接ぎ木苗を使う、
ことで病害を防ぐことができます。
また太陽熱消毒という消毒の仕方があり、
前年の夏場に土の中にワラを混ぜ、たっぷりと水を与え、
黒いマルチで覆って乾かないようにして2週間程度放置します。
地温が40度以上になりますので病虫が死滅します。
・プランター栽培の場合
プランター、鉢など容器栽培では、
地植え栽培と違って土を入れ替えることができますので、
前年度の土は使わずに毎年土を入れ替えて栽培しましょう。
前の用土を使う場合は、太陽熱消毒をして、
新しい用土を、3~5割混ぜてあげます。
キュウリのコンパニオンプランツは、ネギが代表的です
5.コンパニオンプランツの利用
コンパニオンプランツとは、共存作物、共栄作物と呼ばれ、
一緒に植えておくと、お互いに良い効果が期待できる植物です。
キュウリは、長ネギや葉ネギを畝のところどころに、
植えておくことで共存共栄ができます。
ネギの根についている微生物がつる割れ病を予防します。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方