キュウリ、夏すずみの一番花です(05.22)
キュウリやピーマン、トマト、ナスなど、夏野菜を育てる時、
一番最初の実はつけるのか、育った実はいつ収穫すれば良いか、
いまひとつ分からないことがあります。
トマトやピーマン、ナスなどの果菜類は、
基本的に最初に咲いた花に実をつけさせると良いことが共通しています。
同じ夏野菜でも最初の実はキーポイントとなることが多く、
野菜の種類によって少しずつ扱いが違っています。
キュウリ栽培をする時は、最初の実をどのようにすれば良いのでしょう。
[キュウリ 最初の実]
■実をつけるタイミング
キュウリは比較的低い位置から花芽をつけはじめます。
1株の中で雄花と雌花が咲くのですが、環境が合えばどちらも咲きます。
品種によっては、気温が安定するまでや、親づるを摘芯するまでは、
雌花のつきが悪くなるものもありますが、基本的には両方の花がいつも咲きます。
ただ、一番最初に咲いた雌花に実をつけさせるのは避けるようにします。
早くから花をつけるため、キュウリの株が充実できていない場合が多いです。
株が充実していないうちに実をつけさせると、急激に体力を消耗してしまいます。
株が小さいのに体力を消耗してしまうと、
その後に草勢を戻すまでに時間がかかったり、枯れることもあるほどです。
根がきちんと伸びて、株がしっかりとしてくるまでは、
雌花がついても花を摘んでしまいましょう。
花を摘むのは、開花してからでも構いませんし、開花直前でも構いません。
ただ、実が肥大してくる前には摘み終わっておくようにすると、
余計な体力を使わずに済みます。
だいたい5節~6節くらいまでか、
株元から30cmくらいの高さまでについた花は摘むようにすると良いでしょう。
最初に実をつけさせるのは、それよりも上ということになります。
7節以上についた実から収穫します
■収穫するタイミング
下の方の花を摘み、ようやく株がしっかりとしてきたら、
花を摘むのをやめて実をつけさせます。
その後、実は少しずつ大きくなってきます。
最初の実ができる頃は、まだ夜の気温が低い日もあるため、
最盛期に比べると肥大のスピードが遅いです。
問題は、この最初にできた実を収穫するタイミングです。
株がしっかりしてきても、まだまだ実をたくさん育てるには株が若いです。
そのため、実も規定のサイズまでに育てず、小さいうちに収穫してしまいます。
小さいうちに収穫することで、株への負担が減るため、
その後の生育が安定するようになります。
最初の実の収穫は、一般的な品種で10cmくらいが良いでしょう
最初の実を収穫するのは、一般的な品種で10cmくらいが適当です。
一般的な品種の場合、収穫時のサイズは18cm~20cmが基準になります。
最初の実は、それの半分のサイズで収穫することになります。
まだ大きくなる実を小さいうちに収穫するのは、少し可哀想に思えますが、
こうすることでその後の生育に良い影響が出るので、
最終的小さいうちに収穫する方が株も疲れず収量も得になります。
農家の方によっては、一番目の実だけではなく、
三番目くらいまでの実を早めに収穫することもあるそうです。
◎小さい実は食べられる?
標準よりも小さいサイズで収穫した最初の実は、
半分くらいのサイズなのでとても小さく感じます。
フルーツなどは熟してから食べることも多いため、
なんだか早くに収穫したキュウリは食べられないように思いますね。
しかし、キュウリは若どりをしても、食べる分にはまったく問題がないのです。
標準サイズまで育てた時とは、少し食感が変わることがあります。
それもまた家庭菜園の面白さです。
小さいのでスライスせず、ヘタだけを切って丸かじりしてもおいしいです。
味噌やもろみなどをつけるのがお勧めですよ。
収穫した一番最初の実だけでなく、丸かじりをするのであれば、
冷蔵庫で冷やしたキュウリではなく、冷たい水で冷やしたものの方が、
皮がパリパリになっておいしいです。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方