キュウリの種部分が柔らかいのは、単為結果のおかげです
単為結果とは、何なの?
もっとわかりすい説明はない?
と思いますね、もっと分かりやすく説明していきます。
キュウリは、以下のような性質があります。
・人工受粉が必要ない
・単為結果性を持っている
・受粉しなくても肥大する
他の果実などにも単為結果を人工的に起こすこともできます。
こちらも例に出して説明してきます。
[キュウリ 単為結果]
■単為結果は受粉が必要ない
普通、トマトやナスなどの野菜では、
受粉できるようにトマトトーンやブロワーで送風して、受粉させます。
キュウリは、ある特性=単為結果性を持っています。
受精しなくても果実ができるということですね。
花には通常、一つの花の中に雄しべと雌しべがあります。
雌しべに雄しべの花粉がつくことで受粉し、実をつけます。
しかし、キュウリは花が雄花、雌花と分かれていて、
単為結果性を持つのでには受粉は必要ありません。
受粉させても良いですが、受粉は種を作り次の世代へ交代するものなので、
キュウリを受粉させると、実の種の部分の食感が悪くなってしまいます。
食べられないわけではありませんが、おいしいとは感じにくいです。
■何故受粉が必要ないの?
受粉することで実をつけるのでは? 普通はその通りです。
しかし、受粉が必要ないのはある特性があり、
そのことから受粉しなくとも、キュウリが出来るようになっています。
これはキュウリの特徴で「単為結果」という特性を持っているからです。
■単為結果とは?
単為結果は、単為結実とも言います。
簡単に言うと、「受粉しなくても実をつけて、大きくなる」性質を持っていることです。
この性質を持ってできた実のことは無核果と言います。
キュウリを食べると中心あたりに白いキュウリの種が見えます。
キュウリの種の周りが軟らかく、硬くないことが分かると思います。
*核果
果実の中の種のことです。
硬い種があるモモ、スモモ、ウメを想像すると分かりやすいです。
*無核果
果実の中の種がないもののことです。
種なしぶどう、バナナ、などがあります。
単為結果は種の特徴だけではなく、人工的に起こすこともできます。
例として種無しぶどうがあります。
これはジベレリン処理というものがあり、これを処理することにより
種の無いぶどう(巨峰やピオーネなど)ができます。
ジベレリン 協和 液剤
*ジベレリン処理
ジベレリンとは植物ホルモンの一つで、ジベレリンを農薬として使用し
ジベレリンをぶどうに浸して、種以外の実の部分だけ肥大させることです。
それだけではなく、他の植物にも使われます。
キュウリはこの単為結果をいう性質を持っているので
受粉が必要なく、実をつけるのは雌花だけということになります。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方