キュウリの株が元気に育ち、立派な実をつけるには、
適量の元肥と追肥=肥料が必要です
必要な養分を、肥料として与えることで、キュウリは多くの実をつけてくれます。
ただし、大量の肥料や頻繁に肥料を与えては、生育を阻害します。
特にキュウリは、実を付け始めてから、次から次へと結実するので、
こまめに少量ずつを与えた方が効果的です。
地植えと鉢やプランターなど容器栽培とでは、元肥や追肥の与え方が異なります。
それぞれの元肥、追肥の与え方をわかりやすくご紹介します。
[キュウリ 肥料]
■地植え
地植えで育てる場合、まず畝を作ります。
その畝を作る時に、元肥を入れます。
その後、苗を植え付けて育てていき、生育に合わせて追肥を行います。
元肥の配分は畝全体と心肥が等分が良いです
・元肥
地植えの場合の元肥は、畝を一度立てた後、
中央に溝を作って肥料を入れる「心肥」と、
畝全体に混ぜる肥料が必要となります。
1.まずは1㎡あたり3kg~4kgの堆肥と苦土石灰を120g加えてよく混ぜます。
2.1条植えなら畝幅1m、2条植えなら畝幅1.5mで畝を立てます。
3.畝の中心をくわなどで掘って溝を作り、そこに全体の半量の元肥を心肥として入れて埋め戻します。
4.残りの半量の元肥を、畝全体にばらまいた後、全体をよく混ぜておきます。
元肥として入れる肥料は、窒素:リン酸:カリが8:8:8のものを選び、
1㎡あたり150g~200gくらいを目安に入れておきます。
心肥と畝全体に入れる元肥とが、ちょうど半量ずつなので、
150gの元肥を入れる場合は、心肥が75g、畝全体が75gになります。
追肥は溝に入れたり、マルチに穴をあけて施します
・追肥
苗の植え付けが終わってから、2週間後から追肥を始めます。
追肥に使うのは、元肥に使った化成肥料と同じで問題ありません。
2週間おきに3回追肥をします。
追肥をする時、畝の肩のあたりに溝を作り、
そこに肥料を入れて、土をかぶせておきます。
1回に与える肥料の量は、1㎡あたり60g~70gが目安です。
乾燥防止のために、ワラを敷いている場合は、ワラをどけてから追肥をします。
ビニールマルチなどをして、畝全体を覆っている場合は、
一度ビニールをはずして溝を作って追肥をします。
マルチをはずすのが手間な場合は、
畝の肩あたりにところどころ棒などを使って穴をあけ、そこから追肥を行います。
■プランター・鉢など容器栽培
鉢やプランター、トロ箱などを使って育てる容器栽培は、
地植えと違って土の量が制限されています。
さらに、水を与える時には容器の底から水が出てくるまで与えるため、
肥料成分が流れ出やすい状態です。
しかし、一度に大量の肥料を与えると、
土量が制限されている分、肥料濃度が高くなり、根を傷める原因になります。
肥料を与える期間や、与え方、与える量も地植えとは違うので注意しましょう。
・元肥
植え付け時に、培養土を使うことをお勧めします。
水はけと水持ちがよく、酸度もすでに調整されている上に、
元肥もすでに配合されているものが多いです。
特に初心者の方は、市販されている野菜用の培養土や肥料を、
使うと、安心で便利です。
苗を植え付けた後、苗が高さ50cmほどの高さになり、
株がしっかりとしてきたら、追肥を開始します。
2週間に1回くらいのペースで、1株あたり10gの化成肥料を与えます。
化成肥料は、窒素:リン酸:カリが8:8:8のもので十分です。
容器栽培の場合は、肥料成分が土に残りにくいため、
栽培終了までの間、2週間に1回、1株10gの追肥を続けます。
実の曲がり、変形果は、肥料不足、水不足が主な原因です
■樹勢が落ちたときは?
地植えであっても、プランター・鉢など容器栽培であっても、
2週間に1回の追肥を行っていても、樹勢が弱ることがあります。
その場合は、即効性のある液体肥料を使いましょう。
液体肥料の場合、粒状から溶けだして徐々に効く化成肥料と違い、
液体が直接根に届くため、即効性が期待できます。
規定通りに薄めた液体肥料を、水の代わりに与えましょう。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 苗の選び方