キュウリ 水やりすぎ

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キュウリ 水やりすぎ

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キュウリをじょうぶに生長させるには、水、光、土などのバランスが大切です

 

 

キュウリは夏野菜の中でも、水を特に好むと言われています。
それは、キュウリの実のほとんどが水分であることと、
葉が大きく水分の蒸散量が多いためです。

 

水を好むといっても、
蒸散量や生長に必要な水分を大きく上回るほどの水分量では、
水やりのしすぎとなります。

 

キュウリ栽培で水やりをしすぎると、どのような状態になるのでしょうか。

 

 

[キュウリ 水やりすぎ]


■キュウリ 水やりすぎの症状

 

キュウリの栽培中、水やりをしすぎると色々な症状が出やすくなります。
何か1つでも当てはまる場合は、水のやりすぎかもしれません。

・根傷み

キュウリの根は、やや浅めの場所に広く張ります。
根はそれほど丈夫ではなく、再生力も強くないため、
一度根を傷めると、葉焼けや生育不良など、さまざまな弊害が出てきます。

 

いくつかある根傷みの原因の1つが、水のやりすぎによるものです。
土が水分を多く含んだ状態が続くことにより、根が呼吸をしにくくなります。

 

また、土の中の酸素が足りなくなり、嫌気性の菌が増えることで、
カビのようなものが土の表面を覆ったり、根を侵食して傷めます。

 

これが根腐れと呼ばれる状態で、元の健全な状態にまで戻すのには、
とても時間がかかります。

 

・つるボケ
キュウリ栽培でしばしば悩まされるのが、つるボケという症状です。
おもに窒素肥料が多いために、つるや葉だけが生長し、
花つきや実付きが悪くなるというものです。

 

水のやりすぎと肥料過多は、関係のないことのように感じますが、
実はとても深い関係にあります。

 

キュウリ栽培で使われる粒状の肥料は、水に触れることで肥料成分が溶けだし、
土に広がっていきます。

 

それをキュウリの根が、水分と一緒に吸い上げることで、
肥料成分を取り込むことができます。

 

そのため、水分が多ければ、その分、肥料成分が溶けだす量も多くなります。
これによって、多量の肥料を吸い上げたキュウリは、
肥料過多となってつるボケを起こします。

 

 


肥料過多だと、病害虫にもあいやすいです、画像はうどんこ病の初期

 

 

・病害虫
水をやりすぎると、根傷みや肥料過多により、株が全体的に弱ります。
そこにつけこまれると、病害虫の被害が大きく出やすくなります。

 

水を与える時、株元めがけて強い水流で水を当てると、
土が跳ねて葉の裏などに付着します。
この泥跳ねによっても、病気感染のリスクが高まります。

 

もちろん、マルチを利用することによって、泥跳ねを軽減できますが、
水やりの頻度があまりに高いと、泥跳ねの可能性も高くなります。

 

・蒸れ
キュウリがつるや葉、実を育てるためには、水は欠かせない要素です。
けれど、水分が多すぎる状態だと、
日中に気温が上がった時、地温も上がって蒸れやすくなります。

 

特に梅雨明け後の気温が高い時期になると、
水分を含んだ土に直射日光が当たって根を茹でるような状態となります。

 

 

水を与え過ぎると、ひょろひょろと徒長気味になります

 


■水をやりすぎないコツ

 

水のやりすぎで、キュウリ栽培がうまくいかないことはよくあります。
そのような失敗を避けるためにも、水やりのコツを覚えておきましょう。

 

・乾湿の差を作る
キュウリは水分を多く欲しがるといっても、
ずっと土が湿ったままの状態では、窒息してしまいます。

 

また、常に土が湿っていると、いつでも十分な水分が吸えるため、
根の生育が悪くなります。

 

地下の根の生育が悪くなると、地上部のつるや葉の生育も悪くなり、
結果として実付きが悪くなります。

 

乾湿の差を作ることで、根の呼吸もうまくいきますし、
乾いている間に水を求め、根は広く深く張るようになります。

 

・与える時はたっぷりと
乾湿の差を作ると良いといっても、乾燥させすぎは良くありません。
乾燥が続くと、これもまた、根傷みの原因となります。

 

土が乾いているなと感じたら、水はたっぷりと与えましょう。
中途半端に水を与えても、あまり良いことはありません。

 

特に夏の気温の高い時期は、表面を湿らすだけの水のやり方では、
すぐに乾いて水切れしやすくなるので、気をつけます。

 

・地温を下げるための水やり
水やりは土が乾いてからが基本ですが、まだ少し湿った状態であっても、
水を与えた方が良いことがあります。
それが、地温が上がりすぎている時です。

 

夏の間は、日中の気温上昇によって、土の温度も上がります。
日が暮れた後、気温がぐっと下がれば、その分地温も下がるので良いのですが、
熱帯夜では地温も下がりにくくなります。

 

そんな時は、新しい水をたっぷりと与えることで、
土の温度を下げることができます。

 

これは地植えより、プランターや鉢植えで育てている時に、特に使える方法です。
容器栽培では、土の容量が決まっている上、
容器に直射日光が当たることが多いため、地温もすぐに上がります。
上がりすぎた地温を自然に下げるために、水やりをするのはとても効果的です。

 

この時の水やりでも、必ず容器の底から余分な水が出てくるまで、
たっぷりと与えます。

 

流れて出てくる水は土の熱を吸っているので、
新しい水で押し出すことで、地温が下がりやすくなります。

この方法は真夏だけでなく、
梅雨の急な晴れ間によって地温が急激に上がった日にも、使えます。

 

■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方



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