キュウリの摘心

キュウリの育て方.com

キュウリの育て方。摘芯、ネット・支柱立て、収穫のコツ!

ホーム » キュウリ栽培の基本 » キュウリの摘心

キュウリの摘心

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 9分

スポンサードリンク


ネットの上までつるが伸びたら摘心します

 

 

キュウリを育てる時に、必ず必要にな作業、それが摘心です。
ただ生長点を切るだけの作業、と思われる方がいるかもしれませんが、
摘心は、キュウリの品種により変わってきます。

 

キュウリ栽培では意外と重要な作業である摘心には、
どのようなポイントや注意点があるのかをご紹介します。

 

 

[キュウリの摘心]

 

 

■キュウリの性質

 

キュウリはどれも同じように見えますが、実のつき方には、違いがあります。
品種によって性質が異なるので、まずは3種類の性質を知っておきましょう。

*図を見ながら以下の説明をご覧ください。

 

・節成り型
節成り型は、親づるの各節に雌花がつき、それが実になります。
つまり、各節に実がつくという性質の品種です。

 

 

・飛び節成り型
飛び節成り型は、節成り型と違って親づるに花芽がつきにくい性質があります。
そのため、親づるを早めに摘心して子づるを発生させ、
そこに実をつけさせるのが一般的です。
古くからあるタイプの性質です。

 

 

・中間型
名前の通り、節成り型と飛び節成り型の中間タイプです。
親づると子づるの両方に雌花がつくため、どちらにも実をつけることができます。

 

ただし、節成り型のように各節に花が咲くわけではなく、
飛び節成り型のようにとびとびに花がつきます。

 

親づるにも子づるにも実がつくので、どちらのつるも大切にしたいです。
節成り型と飛び節成り型の両方の性質を持ったタイプが、
中間型ということになります。

*より詳しくは下記をご覧ください。

>>キュウリ 節成り性と飛び節成り性

 

 

■性質ごとの摘心法

 

キュウリが持っている3種類の性質によって、摘心のタイミングが異なります。
摘心を適切に行えば、それだけ実をつける予定のつるが伸び、収量も期待できます。

 

反対に摘心を怠れば、つるの生長が緩慢になり、
花付きや実付きも悪くなる可能性が出てきます。

 

・節成り型、中間型
節成り型と中間型は、親づるに雌花がついて実がつくので、
親づるを短く摘心すると、収量が落ちます。

 

特に節成り型は、親づるメインで実がつくので、
親づるを短くしてしまうと、その後の生育に大きく影響します。

 

摘心する位置の目安は、だいたい支柱の高さです。
この高さであれば、作業にも支障が出ず、
かつ子づるを発生させて育てる中間型であっても、
子づるの発生を遅らせることなく育てることができます。

 

・飛び節成り型
飛び節成り型は、親づるに雌花がつきにくく、おもに子づるにつきます。
そのため、親づるはあまり長く伸ばさず、
子づるの発生を生育に体力を使わせるようにします。
親づるの摘心のタイミングは、7節~8節くらいです。

 

 

■作型ごとの摘心法

 

キュウリ栽培での摘心は、親づるだけではありません。
飛び節成り型や中間型は、子づるにも実がつくので、
子づるや孫づるの管理も必要となります。

 

子づる以降のつるを全て放任すると、あっという間につるが絡んでしまうので、
整枝をかねて摘心をするようにします。

 

作型によって、子づる以降の摘心のタイミングが少しずつ違ってくるので、
ぜひ参考にしてください。

 

・露地栽培
家庭菜園などでも使われる、もっとも基本的な作型です。

 

子づる:下節位は1節で摘心、中節位は2節で摘心、上節位は1節で摘心
孫づる:下節位は1節~2節で摘心し収穫後につるを取り除く、
中節位と上節位は2節で摘心
ひ孫づる以降:低節位は取り除いているので摘心不要、
中節位と高節位は基本放任だが混んでいる部分は摘み取る

 

・ハウス抑制栽培
まだ暑さの残るうちから定植し、寒くなっても収獲を続ける作型です。

 

子づる:下節位は1節で摘心、中節位は2節で摘心、上節位は1節で摘心
孫づる:下節位は1節で摘心して収穫後につるを取り除く、中節位は2節で摘心、
上節位は2節で摘心
ひ孫づる以降:低節位は取り除いているので摘心は不要、
中節位と上節位は2本~3本を放任して他は1節~2節で摘心し、
混みあっている部分は取り除く

 

・促成栽培
抑制栽培とは反対に、寒い時期から栽培を始め、早くから収獲をする作型です。

 

子づる:下節位は1節で摘心、中節位は2節で摘心、上節位は1節で摘心
孫づる:1節で摘心して収穫後につるを取り除く、中節位は3節~5節で摘心、
上節位は3節~5節で摘心
ひ孫づる以降:下節位は取り除いているので摘心不要、
中節位と上節位は基本放任で混んでいる場所は取り除く

 

・半促成栽培
促成栽培よりも遅めに栽培を開始しますが、
露地栽培よりも早めに収獲を開始する作型です。

 

子づる:下節位は1節で摘心、中節位は2節で摘心、上節位は1節で摘心
孫づる:下節位と中節位は1節~2節で摘心して収穫後につるを取り除く、
上節位は2節で摘心
ひ孫づる以降:帰追はつるを取り除いているので摘心不要、
中節位と上節位は放任して混んでいる部分は取り除く

 

 

摘心すると収量が高くなりますので覚えておきたいです

 

 

■摘心作業のコツ

 

摘心作業をする時には、いくつかのコツがあります。
栽培方針によっては、やらなくても構いません。
しておいた方が、栽培がうまくいく可能性が高くなります。

 

・ハサミを使わない
摘心作業をする時は、ハサミを使わずに手で生長点をポキンと折るようにします。
適切な時期に摘心を行えば、摘心する部分が硬すぎて手で折れないということは、
ありませんし、簡単に作業が行えます。

 

また、他の植物に使ったハサミは、病気の原因となる菌が付着している可能性があります。
そのハサミをそのまま使うと、そのキュウリも病気にかかることがあります。

 

片手で摘心作業をすれば、取り除く方にだけ手を添えるため、
万が一発病株に触れた手であっても、感染の可能性は低くなります。

 

・適期を狙って作業する
キュウリ栽培での摘心は、実をつけさせるつるを育てるために行います。
親づるを摘心することで、発生した子づるは勢いを増します。

 

子づるの摘心をすれば孫づるが発生して、勢い良く伸びます。
つるを伸ばす力をうまく抜くために、放任するつるをいくらか作り、
勢いのあるままに実をつけるつるを育てることで、良い花が咲いて実がつきます。

 

草勢を弱めるために摘心しすぎると、
株全体の勢いが弱まる原因になるので、注意します。

 

・中節位中心に育てる
家庭菜園など、少ない株数を栽培する場合、どの位置でも作業に問題はありません。
けれど、多くの株数を育てる農家では、作業しやすい位置としにくい位置が出てきます。

下方と上方は手が届きにくく、作業が難しくなります。
できるだけ中節位を中心に仕立てると、作業がしやすくなるのでお勧めです。



スポンサードリンク

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

人気の記事!

管理人=片岡静
お問い合わせはここからお願いします
カテゴリー
スポンサードリンク

最近の投稿

リンク集
人気の投稿とページ
ツナ キムチ炒め ピクルス プランター 収穫 水やり 雨降り ミニキュウリ 品種 キュウリ苗 おすすめ品種 秋キュウリ キュウリ 食べられる スープ 家庭菜園 四葉キュウリ ナムル 育て方 キュウリ栽培 サラダ 整枝作業 遅まき コツ エノキ もやし まぜ寿司 キュウリボート エビ
ランキング