四川2号
四川2号は、カネコ種苗株式会社のキュウリの品種です。
中国を原産とする、四葉系のキュウリなので、
イボがあり、ゴツゴツとした見た目です。
しかし、普通のキュウリと比べても、四葉キュウリの味は格別です。
歯切れの良さや食味を存分に味わえるキュウリの品種です。
四川2号の特徴と栽培のコツをご紹介していきましょう。
■四川2号の特徴
・近年のキュウリ事情
昔ながらのキュウリと言えば、四川2号のような、
ゴツゴツとイボの目立つものが主流でした。
イボありの四葉系キュウリは、とても食味に優れているので、
とても、人気があったのです。
しかし、現在は、スーパーで見かけることも少なくなりました。
おいしいキュウリなのに、何故見かけなくなってしまったのでしょうか。
それは、イボのあるゴツゴツとした見た目が受けなかったためです。
消費者目線では、あのイボや白い粉のようなものが農薬に見え、
あまり好まれなく、現在のイボの低いものが主流となりました。
味は格別なのですが、四葉系キュウリを購入するのは、
なかなか難しいかも知れません。
そこで人気が上昇してきているのが、四川や四川2号などの、
四葉系キュウリの種です。
・四川との違い
四川は、少なくなった四葉系キュウリの消費を増やすべく、
カネコ種苗株式会社が育成した品種です。
しかし、四川は冬に弱く、冬季の栽培が難しいため、
1年通して思うように出荷がかなわない品種でした。
そこで改良され、つくられたのが、四川2号です。
四川2号は、ハウスでの栽培に適した品種なので、
冬季でも栽培・出荷が可能となりました。
・草姿、草勢
枝の発生も良く、雌花の着生率も良く、
80パーセントほどは連続着果します。
・果実
イボが多く、高いのが特徴です。
収穫適期サイズは、約21センチの短形種ですが、
食味を優先する場合は、約24センチほどまで育てると良いです。
・食べ方
一般的なキュウリ同様、生食に適しています。
漬物やサラダなど、あと一品足りないときにも重宝します。
また、四葉系キュウリは中華料理において、
炒め物の具材として使われることも多いです。
日本では、まだまだキュウリを加熱調理して食べるという
習慣があまりありませんが、炒め物にしても、
シャキシャキとした歯切れの良さがあり、とても美味しく食べられます。
■四川2号の栽培のコツ
・適作型
促成栽培、半促成栽培、抑制栽培に適します。
ハウス栽培に特化した品種です。
・主枝着果率
促成栽培の場合、70~80パーセントとなります。
・定植
元肥は一般的なキュウリ栽培と同様です。
定植適期の苗の大きさは、本葉3枚程度で、
1本仕立てで栽培するのがおすすめです。
・摘芯、摘葉
主枝についた雌花は下より8節目まで除去して、
側枝は7節目から伸ばして、2節で止めます。
摘葉は株の具合や日光の当たり具合を見ながら、
下から順に1日数枚ずつ行います。
・追肥
追肥は、1番果が肥大しはじめた頃から行います。
窒素分2~3キロ/10アールを目安に与えます。
・収穫
果長、約21~24センチを目安に収穫します。
あまり大きく育てすぎると、株に負担を与える他、
味も落ちてしまいます。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方