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キュウリ栽培では、色々な肥料要素が欠かせません。
どれかが欠けると、欠乏症状が出てうまく育ちません。
足りないよりは多すぎる方が良いかというと、そうでもありません。
特定の要素が多すぎる状態になると、今度は過剰症状が出るようになります。
中でも亜鉛過剰になると、キュウリにはどのような症状が出るのでしょうか。
[キュウリ 亜鉛過剰]
■主な症状
・葉の黄化と生育不良
キュウリが亜鉛過剰になると、葉の黄化と生育不良が出ます。
この症状は、どちらも鉄欠乏の症状と同じです。
というのも、亜鉛過剰の状態になると、鉄の吸収が悪くなるため、
鉄欠乏の状態と酷似するのです。
症状は新芽や上位の葉から出始め、地下の根も生育が悪くなります。
■主な原因
・土中の亜鉛が多い
亜鉛過剰の原因は、亜鉛が土中に多いことにほかなりません。
土中の亜鉛が多すぎるために、鉄の吸収が悪くなり、鉄欠乏の症状が出始めます。
土栽培の場合、土中に亜鉛が急激に増えることは稀です。
鉱山や工場が近くにあることで、亜鉛を含んだ水が流れてしみこみ、
亜鉛が増えるという事例もあります。
水耕栽培をしている場合も、養液に亜鉛が多い状態が続けば、
症状が出るようになります。
■対策
・土壌診断
亜鉛過剰の症状が何度も起こる場合は、やはり土壌診断した方が良いでしょう。
土壌診断を行い、土中の栄養バランスがどうなっているのか、
エリアごとにどう違っているのかを知っておくと、対策も練りやすくなります。
土をアルカリ性に調整すると、亜鉛が溶けにくくなるため、吸収量は減ります。
ただ、キュウリは弱酸性の方が栽培しやすいので、
あまり現実的な解決法とはいえません。
土壌診断は、専門機関などに依頼して行うことで、土の状態を知ることができます。
■判断基準
亜鉛過剰は、一般的にはあまり出ない生理障害です。
けれど、症状が鉄欠乏と同じため、原因がはっきりしないまま、
何度も不調を繰り返すこともあります。
鉄欠乏の症状が出ているのに、鉄を補給しても改善しない場合は、
亜鉛過剰も視野に入れた方が良いでしょう。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方