VR夏すずみ
タキイ種苗店から出ている夏すずみは、
ホームセンターでも入手できる流通量の多い人気品種です。
その人気品種を改良してつくられたのが、「VR夏すずみ」です。
VR夏すずみは、タキイ種苗株式会社より出ています。
特徴と育て方のコツをご紹介します。
[VR夏すずみ]
■VR夏すずみ
・夏すずみとVR夏すずみの違い
気になる2品種の違いですが、VR夏すずみは、
夏すずみよりさらに、耐病性に優れた品種に改良されました。
夏すずみは、うどんこ病、べと病になりにくいという耐病性を持っていました。
VR夏すずみとの大きな違いは、ウィルスへの抵抗性をもっている、
というところにあります。
近年、うどんこ病、べと病と同じく、
キュウリのウィルス病(ZYMV)が増えてきています。
VR夏すずみは、夏すずみにはないウィルス耐病性を中程度もっているので、
栽培後半にウィルス病にかかることが少なくなりました。
もちろん、ウィルス病に100%かからないわけではありませんが、
しっかりと管理すれば、ほとんど発病は見られません。
高い耐病性に期待できるので、減農薬栽培を心がけている方にもおすすめです。
・長期間安定して収穫できる
草勢が旺盛で、側枝が栽培後半まで安定して出るので、
収穫後期までしっかりと果実を収穫することができます。
平均果長は約21~22センチです。
■VR夏すずみの栽培のコツ
・育苗と定植
本葉2.5~3枚程度の若苗定植で、栽培初期から草勢が強くなるよう心がけます。
・整枝
下段7節目までの側枝、雌花は摘み取り、それ以降は、1~2節目で摘芯します。
草勢が良くない場合は、
着果節位を10節程度まで下げて、草勢を強めるようにします。
・草勢判断方法
本葉15~18枚になったら、せいいく草勢の具合をチェックしておきましょう。
開花節から生長点までに、展開している葉が5~6枚あれば、
順調に生育している証拠です。
また、開花節より発生している側枝は、約5~6センチあると良いです。
これ以下になると、草勢が低下しているということになるので、
着果節位を変えるなどし、対応してください。
・追肥、水やり
追肥と潅水は、収穫開始頃から定期的に行うようにします。
追肥は、約7日~10日に1回が理想です。
採り立てキュウリのバンバンジーは、最高です!
・収穫
VR夏すずみは、約21~22センチ頃に収穫時を迎えますが、
早どりする分には特に問題はありません。
約15センチほどのミニサイズで収穫すると、
普段とは違った食感が楽しめるので、早どりも試してみてください。
なお、とり遅れると皮が硬くなり、食べられなくなり、
株にも負担がかかるので気をつけます。
・注意点
VR夏すずみや夏すずみは、オフタイプと呼ばれる苗が発生することがあります。
オフタイプとは、いわゆる奇形の苗のことで、
夏すずみの場合、切れ込みのあるギザギザとした葉になります。
定植する前にこのオフタイプが発生したら、その苗は定植しないようにします。
また、尻細果、尻太果、曲がり果などの果形の乱れたものが発生した場合は、
不良果を摘果して、草勢が回復するように努めましょう。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方