大望キュウリ
大望キュウリは、株式会社ときわ研究所のキュウリの品種です。
ときわ研究所は、昭和32年に「ときわ」の育成に成功し、
それ以来、ずっとキュウリを専門に育種してきたキュウリ品種の専門店です。
強い耐病性と暑さに強い性質から、夏でも収量のあがる品種で、
家庭菜園でも、とても育てやすい品種です。
■大望キュウリの特徴
・果実
果実の長さは、約21センチです。
果実の揃いは他の品種と比べても抜群に良く、乱れも少ないです。
緑は色濃く、ツヤもあるので、見るからにおいしそうなキュウリがとれます。
・草姿
茎も太く、葉も肉厚で、全体的にしっかりとした丈夫な株に育ちます。
何をせずとも、採光性に優れている品種です。
品種によっては、葉が大きく、混みあうことで日光が当たりにくく、
果実が上手く育たないなんてことがありますが、
大望キュウリは、その失敗が少ないと言えるでしょう。
・耐暑性と収量性
大望(たいぼう)キュウリというネーミングだけあって、
耐暑性と収量性、どちらにも長けている品種です。
近年の日本の夏は、異常気象とも言われていて、非常に暑く、
家庭菜園の暑さによるトラブルを良く耳にするようになりました。
涼しすぎるのも、生育に大きく影響してしまいますが、
それ以上に、暑さへの抵抗がどのくらいできるかは大きなポイントです。
大望キュウリは、夏の高温期、高温による乾燥に強いので、
しおれにくく、株も元気で、草勢の衰えもあまり見られず、安定しています。
今年も、9月に入っても、残暑が厳しい夏になりそうですが、
生育の終わりまで、しっかりとした草姿を維持することができます。
このように、大望キュウリは暑さに強いので、その分、収量もあがります。
耐暑性のない品種では、どうしても、夏に元気をなくしてしまい、
その後の収穫にも影響が出てしまうものです。
しかし、大望キュウリならば、それがなく、安定してキュウリがとれ、
また、とれたキュウリも、果揃いが良く、秀品率が高いのが魅力です。
・耐病性
べと病や、うどんこ病に耐病性がある他、
ズッキーニ黄斑モザイクウィルス(ZYMV)にも、耐病性があります。
他にも、キュウリのかかりやすいウィルス病はいくつかありますが、
その中でも、ZYMVの発生件数は多く、注意したい病気です。
感染すると、株全体が枯死してしまうこともある病気ですので、
ZYMVに耐病性があるのは、非常にメリットと言えます。
■大望キュウリの栽培のコツ
・適作型
普通~抑制露地栽培に適しています。
家庭菜園でも一般的に行われている露地栽培に適しているので、
ハウスなどの特別な資材も必要なく、誰でも簡単に栽培できます。
・種まきの適期
充分に暖かくなる、4月下旬~8月中旬頃が種まきの適期です。
・雌花着生
主枝の雌花率は、5月~6月の種まきで、40~50パーセント、
7月~8月の種まきで、20~30パーセントです。
主枝、側枝ともに、1つずつ成り、連続着果性は高めです。
適期を外れるほどに、雌花率は下がってしまうので、
5月のゴールデンウィークを目安に種まきを行うのが理想です。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方