キュウリはつるを伸ばしている途中に葉や花をつけ、それが実となります
キュウリによっては、親づるよりも子づるに実がたくさんつくものもあります。
それなのに、肝心のつるが出ないことがあります。
キュウリのつるが出ないのは、なぜなのでしょうか。
[キュウリ つるが出ない]
■キュウリ つるが出ない理由
キュウリにつるが出なければ、収量が各段に下がり、心配になります。
育てているキュウリからつるが出ない理由を、まとめました。
・子づるが出にくい品種
キュウリは「節成り性」と「飛び節成り性」それから「中間型」という、
3種類の特性を持った品種に分かれています。
>>キュウリ 節成り性と飛び節成り性
どの品種にも、メリットとデメリットがあるので、どれを育てるのかは、
栽培環境や好みによって変わります。
この3つの中で、節成り性の品種の中には、
元々つるが出にくい性質のものがあります。
それが節成り性です。
節成り性は、主に親づるに実がつく性質です。
そのため、側枝と呼ばれる子づるの発生が少なくなることがあります。
もちろん、節成り性の品種の中にも、子づるを発生しやすいものもあります。
ただ、節成り性の品種は、基本的に親づるに実をつけさせるのが目的となるため、
子づるが発生しなくても、あまり心配する必要はありません。
キュウリの樹を観察し生育に適した環境を整備してあげましょう
・生育に適さない環境
キュウリは比較的育てやすい野菜ですが、
栽培環境がキュウリに合っていないと、正常に生育しない場合があります。
親づるを伸ばし、子づるを出すには、株が正常に生育する必要があります。
日当たりが悪かったり、風通しが悪く蒸れやすい場所では、
株がうまく育つことができない上に、病害虫の被害も多くなります。
このような状態では、本来伸びるつるも伸びず、
発生するはずのつるも出てきません。
完璧な環境を用意するのが難しくても、
少しでも改善できるよう、工夫すると収量も増えます。
・体力不足
キュウリ自体の体力がないと、つるが出にくくなったり、伸びが悪くなります。
体力不足となる原因は、肥料不足や水不足、日照不足などがありますが、
もう1つ大きな原因となるのが、早い時期に実を大きく育てることです。
キュウリは意外と低い位置から花を咲かせ、実をつけるようになります。
まだ苗が小さいうちに、通常の収穫サイズになるまで実を育ててしまうと、
体力が多く奪われ、株を大きく生長させることができません。
株元から30cmくらいまでの高さ、あるいは5節~7節くらいまでについた実は、
大きくなる前にすべて摘み取ります。
また、それと同じくらいの場所に発生した側枝(子づる)も、摘み取ります。
低い位置から子づるを伸ばすことも、株を弱らせる原因となります。
根を良い環境に保つことで、よく生長し美味しい実をつけます
・根詰まり、根傷み
キュウリに限らず、植物は地上部と地下の根が連動しています。
地上部が育てば、その分地下の根も広がっています。
キュウリの場合は、細かい根が浅めの場所に広がっていきます。
この根が広がる範囲は、つるが伸びている長さと、だいたい同じくらいになります。
そのため、狭い場所に植えると、根詰まりを起こし、地上部のつるも出なくなります。
キュウリを育てる時は、できるだけ広い範囲をよく耕して土を作ります。
鉢やプランターで栽培する時は、十分に根が張れるよう、大型のものを準備します。
また、植え付け時などに根を傷つけたり、過乾燥や肥料過多によって根を傷めると、
それもまたつるを出さない原因となります。
植物にとって、根はとても大切な器官です。
地上部と同じように、大切に扱い、管理をしていきましょう。
■参考
・キュウリ 種からの育て方
・キュウリ苗 枯れる
・キュウリ 地植えの育て方
・キュウリ プランターの育て方